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女性がキャリアを考える時、転職をゴールにするのはアリ?ナシ?

女性がキャリアを考える時、転職をゴールにするのはアリ?ナシ?

女性がキャリアを考える時、転職をゴールにするのはアリ?ナシ?

女性が自分らしいキャリアを手に入れたいと願った時、まず先に何を考えますか?

自分らしいキャリアを築けていないと今考えている人は、現在の職場に不満があったり、その組織での将来像に不安があるかもしれません。

その場合、転職は必ず視野に入ってくると思います。

今は、ダイレクトリクルーティングも多くなってきており、転職についての情報は得やすくなっています。

また、転職サイトにアクセスすれば、そこにはよさそうな情報は非常に多いですから、転職すれば、もっと自分らしいキャリアに結びついていくのではないか、と思うのではないでしょうか。

今回は、転職をゴールにすることについて、少し考えてみたいと思います。

1 女性が転職をしてよい4つの場合

• 会社がつぶれてしまう場合
• 自分が病む職場(身体にせよ、精神にせよ)
• 家族の都合もあり、転居をする場合
• 別の職種にチャレンジする場合

上記4つについては、大手を振って転職をお勧めできます。

まず、会社が潰れてしまう場合です。経営が悪くなると早期退職を募ったりすることもありますので、どういったタイミングになるかどうかはもちろん様々だと思いますが、この場合は、できるだけよいタイミングで離脱できるようにすることが良いと考えます。

この良いタイミングというのは、次の職場を決めておくと、よりよいということになります。というのも、無職の時間を作ってしまうことは、非常にリスクが高いと感じる方も多いですし、そうなると、どうしても判断がその危機感に流されてしまいます。

なので、できるだけ辞める前に、次の職場が決まっているということが良いと考えます。

もう一つ、自分が病む職場、です。これは身体にせよ、精神にせよ、自分を病ませてしまう職場は継続する必然性がありません。例えば部署移動をすることで改善できることが判っている場合は別として、そのような場合には、是非転職を考えていただきたいです。

次に、家族の都合もあり、転居する場合です。

これは、配偶者や子供の通学等の関係で、十分に起こりうる話です。単身赴任の方がメリットが多い場合を除いて、どちらかがどちらかに合わせて転職を必要とする場合は当然あり得ます。

家族の形や考え方次第ではありますが、十分に話し合いがもたれたのであれば、できるだけよい形で転職がなされるのがよいと思います。

最後に、別の職種にチャレンジする場合です。自分が職種を変える場合、同じ組織で働き続けることは難しい場合の方が多いので、これも当然の選択肢になってくると思います。

転職は悪ではありません。
この4つの場合には、できるだけよい転職をする、というところに焦点を当ててもよいと思っています。

2 女性の転職はハイリスクハイリターン?

しかし、実際の転職は、非常に困難を伴うものもあり、皆が成功できるわけではありません。何故なら、自分らしいキャリアを構築できる職場かどうかを転職前に判断するのは、実際には非常に難しいからです。

以前のブログにも書きましたが、多くの人は、自分の現在地を知るところから開始するのが良いキャリア形成の手順と言えるのですが、転職がゴールになってしまうと、いつの間にか、自分らしいキャリア形成ができるかどうか、という純粋な判断基準でなく、待遇や福利厚生やらなんやら情報が多くなりすぎて、当初の目的が見えなくなってしまうことがあるからです。

知らず知らずのうちに、自分らしいキャリアかどうか、より、その企業がいい企業かどうか、というのが判断基準として入り込んできます。

大企業だからいいだろう、福利厚生がしっかりしているからいいだろう、そういう自分のキャリアと直接関係しないかもしれない事柄が判断基準として入り込むことで、出口が見えなくなってしまいます。

これをメンタル・アカウンティングと言います。精神的な視野狭窄のことを指します。

これは、誰にでも起こることです。

もちろん、よい職場に出会えて、ハイリターンを得ることも可能ですが、それは運任せになってしまうことも多いと思います。当然、入ってみたら全然考えていたのと違った!なんてことも起こりえるということです。

多くの人が、転職をすることで生涯年収を下げている現実もあります。

例えば、25歳(大卒であれば、卒後3年)での転職で1%の減少率、30歳で3.3%、35歳で4.9%、40歳で5.6%、45歳で5.7%(前年代で最大下げ幅)などになっており、どの年代も一度も転職せずに定年まで働いた方に比べて年収を下げる結果が出ています。

これは、日本の企業が終身雇用制を引いていた名残であるとも言えますし、今後変わってくる可能性は当然あります。終身雇用制を引いている、あるいは、それが一番よい、と考える人が徐々に少数派になってきているからです。

この調査は、下記リンクからも見れますが、規模が1000人を超える企業でのことですので、中小企業での転職はまた異なってくると思いますし、日本は中小企業の方が圧倒的に多いですから、この限りではありませんが、必ずしも転職がバラ色ではないということを知る上ではよい参考になるのではないかと思います。

https://maruzono.com/2021/08/20/%e5%ad%a6%e3%81%b6%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%a8%e3%80%81%e5%ad%a6%e3%82%93%e3%81%a0%e3%81%93%e3%81%a8%e3%82%92%e6%8d%a8%e3%81%a6%e3%82%8b%e3%82%b3%e3%83%88/

3 転職をゴールにしないキャリア形成とは

では、転職はしてはいけないのでしょうか?

もちろん、答えは「No」です。転職は選択肢の一つであり、選択していけないというわけではないのです。ただ、選択肢に転職が入ってくると、どうしても転職がゴールになってしまう方が多いのも現状かと思います。

先ほど紹介したデータでも、下げ幅は年代で多少異なるものの、昔に比べて下げ幅が軽減しており、「終身雇用」ありきだった日本からは少しずつ姿を変えているのが見て取れます。

転職をゴールにするのではなく、選択肢として分析し、他の選択肢と比較検討する必要性があります。

では、他の選択肢というのはどういうものがあるでしょうか。
例えば、現在の組織の中での自分のポジション変更について相談してみること、現在の仕事の「とらえ方」を変えること、副業や、学校への入学など業務外で新しいことにチャレンジしていくことなどがあげられます。

ポジション変更は、部署内での役割分担もそうですが、配置転換等を含めて面談等で相談をしていくことになります。そうすることで、今の組織にいながら別の仕事にチャレンジできるという利点が生まれます。

自分の仕事のとらえ方を変えることについては、自分がとらえている今の仕事について見方を変えることで、やりがいや意義を再度見直すことができる可能性があれば、それも非常に良い選択肢になると思われます。

そして、副業が可能な会社では、副業を行ってみて、自分自身のキャリア形成にしていくことも可能になってきます。

最後の学校への入学は、学びなおしということで、大学院に通われる方や、キャリア形成に必要な通学をすることで新しい資格やスキルを身に着けることが可能です。コロナ禍もあり、授業をWEBで開校するところも増えているので、うまく活用できれば、学びなおしもよい選択肢になってくるのではないでしょうか。

キャリアコンサルタントは、このような自分らしいキャリア形成をしたいという人を支援する仕事でもあります。

ゴールは自分らしいキャリア形成であり、転職ではない。
よいキャリア形成をするために、転職という選択肢を上手に使う、そういったイメージが必要かと思います。

キャリアコンサルティングでは、迷いやすいこの選択について、皆さんがうまく選択ができるように支援をしたいと思います。

是非、うまく活用していただければと思います。

併せてこちらの記事もお読みください。

◎女性がキャリアを考える時のたった1つのコツ
◎女性に必要なキャリアの5大ポイント
◎女性管理職としてのキャリア形成についてのジレンマ
◎女性の妊娠出産をキャリアの壁にしない働き方のコツ

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