レジリエンスと今後の女性のキャリア
女性のキャリア形成が求められ、社会で活躍する女性の力が非常に重要視されるようになってきました。
しかし、妊娠出産育児をしながら、キャリア形成まで求められるのは本当に大変ではないでしょうか?
心も身体も疲れてしまうようなこともあるかもしれません。そういった時に回復していく力をレジリエンスと言います。今回は、レジリエンスについて話をしていきたいと思います。
しかし、妊娠出産育児をしながら、キャリア形成まで求められるのは本当に大変ではないでしょうか?
心も身体も疲れてしまうようなこともあるかもしれません。そういった時に回復していく力をレジリエンスと言います。今回は、レジリエンスについて話をしていきたいと思います。
1 レジリエンスとは?
レジリエンスとは、「回復力」「しなやかさ」を表しています。
心理学においては、困難な状況に陥った際に、逆境をはねのけて回復することとして使われています。
一方、ビジネスにおいても、困難や逆境を乗り越え回復する力としてレジリエンスの必要性が高まってきていると言われ、よく出てくる言葉として認識されるようになりました。
仕事をしていると、どうしても、ストレスがあったり、苦手な人とのコミュニケーションも取らざるを得ない、なんてこともあると思います。そういった中で、仕事をしていくにはこのレジリエンスという力が重要ではないか、ということがあり、注目されてきているのです。
すぐ心が折れてしまう、くじけてしまうという人もいれば、周囲から見て絶望的な状況であったとしても、強くしなやかに過ごしている方もいらっしゃいます。
その差となっているのがこのレジリエンスの高さの差であるということです。
つまり、レジリエンスというのは高い方が良く、いかにしてこれを高めていけるのか、という話題にもなります。その為、非常に多くの情報にあふれており、皆様も見たことがあるのではないでしょうか。
心理学においては、困難な状況に陥った際に、逆境をはねのけて回復することとして使われています。
一方、ビジネスにおいても、困難や逆境を乗り越え回復する力としてレジリエンスの必要性が高まってきていると言われ、よく出てくる言葉として認識されるようになりました。
仕事をしていると、どうしても、ストレスがあったり、苦手な人とのコミュニケーションも取らざるを得ない、なんてこともあると思います。そういった中で、仕事をしていくにはこのレジリエンスという力が重要ではないか、ということがあり、注目されてきているのです。
すぐ心が折れてしまう、くじけてしまうという人もいれば、周囲から見て絶望的な状況であったとしても、強くしなやかに過ごしている方もいらっしゃいます。
その差となっているのがこのレジリエンスの高さの差であるということです。
つまり、レジリエンスというのは高い方が良く、いかにしてこれを高めていけるのか、という話題にもなります。その為、非常に多くの情報にあふれており、皆様も見たことがあるのではないでしょうか。
2 首尾一貫感覚とは
しかし、多く使われていると、非常に多くの定義などが示されており、逆に曖昧なものになりがちです。ここで、首尾一貫感覚という言葉についてもご紹介したいと思います。
レジリエンスとしてまとめてしまうよりも、非常に内容が分かりやすいのが特徴です。
首尾一貫感覚というのは、Sense of Coherenceを日本語訳した言葉で、1970年代に健康社会学者アーロン・アントノフスキー博士が提唱した概念です。実は、レジリエンスもそうですが、新しくもなんともない、一定以上の歴史をもった概念であることが判ります。
元々は、戦争や紛争の地で生活している方々の健康度の調査からわかったものであるそうで、過酷な現状にあっても、強くしなやかに生き、過酷な経験ですら自分の人生の豊かさに変えてしまう、そんな力を持っている方々がいます。そういった方々の力を体系的にまとめたのが、Sense of Coherence、すなわち首尾一貫感覚ということです。
マズローの5段階欲求説(1940年代発表)というのがありますが、基本的に安心安全の欲求が満たされていないと、その上の4つの欲求は起こりえないなどの話がありますが、例えば「アンネの日記」などにもあるように、到底安心安全だったと言えなかった状況下でも文化的、あるいは自己実現的な欲求を満たせる方もいたことも、このレジリエンスや首尾一貫感覚(1970年代)ということがマズローの理論を否定している部分でもあるように思います。
レジリエンスとしてまとめてしまうよりも、非常に内容が分かりやすいのが特徴です。
首尾一貫感覚というのは、Sense of Coherenceを日本語訳した言葉で、1970年代に健康社会学者アーロン・アントノフスキー博士が提唱した概念です。実は、レジリエンスもそうですが、新しくもなんともない、一定以上の歴史をもった概念であることが判ります。
元々は、戦争や紛争の地で生活している方々の健康度の調査からわかったものであるそうで、過酷な現状にあっても、強くしなやかに生き、過酷な経験ですら自分の人生の豊かさに変えてしまう、そんな力を持っている方々がいます。そういった方々の力を体系的にまとめたのが、Sense of Coherence、すなわち首尾一貫感覚ということです。
マズローの5段階欲求説(1940年代発表)というのがありますが、基本的に安心安全の欲求が満たされていないと、その上の4つの欲求は起こりえないなどの話がありますが、例えば「アンネの日記」などにもあるように、到底安心安全だったと言えなかった状況下でも文化的、あるいは自己実現的な欲求を満たせる方もいたことも、このレジリエンスや首尾一貫感覚(1970年代)ということがマズローの理論を否定している部分でもあるように思います。
3 首尾一貫感覚の3つの要素
首尾一貫感覚には3つの要素がありますが、正式名称はそれぞれ「把握可能感」「処理可能感」「有意味感」といいます。
「把握可能感」とは、自分の置かれている状況を理解できている、または今後の状況がある程度予測できるという感覚のことです。キャリア理論の中でいうのであれば、これが「自己理解」の部分にあたります。自分自身の状態・状況・環境を俯瞰的にとらえ、把握する力を指していると言えるでしょう。把握可能感が低いと、将来に対して見通しが立ちづらくなり、より不安感を高めることになる可能性があります。
「処理可能感」とは、自分の中や外にあるリソースを集めて、困難な出来事に直面しても、「なんとか切り抜けられる」「やっていける」という感覚を指しています。
過去の困難だった状態を切り抜けた経験がある方は、「あれだけ大変な状況を切り抜けたんだから今回もきっと大丈夫」「自分が望んでいない状況になることは人生の中でありうる」ということを知っています。そのことが、「だから、今回もきっと切り抜けられる」「こういう状況になることはあり得ることで、特別ではない」と思うことも可能になってくるわけです。
また、自分のそういった想いだけではなく、今までそういう時に助けてくれた、頼ってきた周囲の方々の存在を思い出すことができる、ということも重要です。一人でない、助けてくれる人がいると思えることは、困難な現状において非常に自分自身を勇気づけてくれます。
最後に、「有意味感」です。これは、困難な状況を「これは自分にとって、挑戦だ」「人生に必要なことだ」と意味づけることができる、ということです。先ほどお話をした紛争、戦争を経験され、非常に困難な経験をした方も、そんな困難な経験を自分にとって必要であった経験として有意味感を持っていたという報告があります。
生きる意味を見出せる感覚といってもいいかもしれません。こんな困難なことばかり起こっているのであれば、もう意味なんてない、自分ばっかり、どうでもよい、と思ってしまうかもしれません。
この3つの感覚は逆境に強く、困難な状況から回復してくることができる力として挙げられています。
しかし、最後に一つだけ、注意したいことがあります。この3つの感覚は、あくまで自分自身が必要とした時、自分自身が求めて身に着けたりしていく時にはよいのですが、周囲の方に強くお勧めすることはある種「生存者バイアス」になりやすく、相手の気持ちを逆に折ってしまうことがありますので、言うタイミングと、おすすめするタイミングには注意が必要です。
「把握可能感」とは、自分の置かれている状況を理解できている、または今後の状況がある程度予測できるという感覚のことです。キャリア理論の中でいうのであれば、これが「自己理解」の部分にあたります。自分自身の状態・状況・環境を俯瞰的にとらえ、把握する力を指していると言えるでしょう。把握可能感が低いと、将来に対して見通しが立ちづらくなり、より不安感を高めることになる可能性があります。
「処理可能感」とは、自分の中や外にあるリソースを集めて、困難な出来事に直面しても、「なんとか切り抜けられる」「やっていける」という感覚を指しています。
過去の困難だった状態を切り抜けた経験がある方は、「あれだけ大変な状況を切り抜けたんだから今回もきっと大丈夫」「自分が望んでいない状況になることは人生の中でありうる」ということを知っています。そのことが、「だから、今回もきっと切り抜けられる」「こういう状況になることはあり得ることで、特別ではない」と思うことも可能になってくるわけです。
また、自分のそういった想いだけではなく、今までそういう時に助けてくれた、頼ってきた周囲の方々の存在を思い出すことができる、ということも重要です。一人でない、助けてくれる人がいると思えることは、困難な現状において非常に自分自身を勇気づけてくれます。
最後に、「有意味感」です。これは、困難な状況を「これは自分にとって、挑戦だ」「人生に必要なことだ」と意味づけることができる、ということです。先ほどお話をした紛争、戦争を経験され、非常に困難な経験をした方も、そんな困難な経験を自分にとって必要であった経験として有意味感を持っていたという報告があります。
生きる意味を見出せる感覚といってもいいかもしれません。こんな困難なことばかり起こっているのであれば、もう意味なんてない、自分ばっかり、どうでもよい、と思ってしまうかもしれません。
この3つの感覚は逆境に強く、困難な状況から回復してくることができる力として挙げられています。
しかし、最後に一つだけ、注意したいことがあります。この3つの感覚は、あくまで自分自身が必要とした時、自分自身が求めて身に着けたりしていく時にはよいのですが、周囲の方に強くお勧めすることはある種「生存者バイアス」になりやすく、相手の気持ちを逆に折ってしまうことがありますので、言うタイミングと、おすすめするタイミングには注意が必要です。