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産後の職場復帰、いつにする?

産後の職場復帰、いつにする?

産後の職場復帰、いつにする?

産後の職場復帰を考える時に、いつ復帰するのか、というのは気になるところだと思います。

少しでも子供と一緒にいたい、という人もいれば、長く仕事から離れているのは不安、という方もいらっしゃると思います。

また、現在は共働き世帯も多いですから、保育園にするか、幼稚園にするか、など選択肢も様々ですし、コロナ禍を境にテレワークもできるようになりましたので、働くタイミングや働き方など、様々な場面で選択と決断を迫られていると感じている方が多いのではないでしょうか。

もちろん、その選択と決断には、個人差も、家庭の差も、地域差もあるので、どれが正しいということはありません。

しかし、目安があるということは、考えて選択して決断して……と一つ物事を考えていくのにかかるコスト(調べる時間や悩む時間など)を減らすことができるという点で、うまく活用したい点になります。

今回は、そのような目安についてご紹介したいと思います。

1 何割復帰する?

内閣府の男女共同参画局平成30年度の調査ですと、第1子出産前後の就業継続率は53.1%です。長く4割前後であったことを考えると、半数以上は勤務を継続することを選択していると言えます。

第2子~第3子出産前後では2割の方が離職されているようですが、就業継続率は比較的高くなってきていることが報告されています。

また、特に就業継続率という点では正規雇用の方の就業継続率は69.1%と高くなっており、一方、非正規雇用の場合は、3割を下回っているため、就業形態による差はまだまだ高いと言ってよいでしょう。

これは、就業継続をするための制度が正社員の方が高いからとも言えます。

一方で、就業継続をしなかった方の理由を見てみると、両立の大変さを理由としている方が最も多く52.3%で、次いで、子育てに専念したい、自分と胎児の身体を大事にしたいから、支援制度が整っていないからと続いています。

一方、保育園が見つからなかったからという理由や、家族のサポートが得られないから、あるいは、家族が就業継続に賛成していないという意見も1割程度に見られています。

様々な要因があるため、一概には言えませんが、現在はまだ転換期とも言え、女性が子供を産んでも働き続けるということについては、社会全体が完全に容認しているわけではないということなのかもしれません。

夫が激務で協力が得られないという点については、長時間労働の問題にもなってきますので、一朝一夕には解決しないと思われます。

しかし、女性が就業継続しないことで発生する付加価値逸失は1兆円を超えるとの試算も出ておりますので、今後継続的に社会全体として議論・改善をしていく必要性があるでしょう。

2 いつする?

次に、産後いつ復帰するのか、という点についてです。
これは、調査により結構差があるのですが、概ね半数が1年以内に復帰、3割程度が1年半で復帰ほどが目安になっているようです。

これは、子供が0歳児の時の方が保育園に預けやすく、保育園に空きが出ない地域ですと、0歳で復帰をしていないと、より狭き門があるという現状があると思われます。

0歳児クラスからある保育園であれば、転居等がなければほぼそのまま持ち上がりで1歳児クラスになります。そうすると、空きがなかなか生まれません。1歳児クラスからある保育園もありますので、事前に自分の通いやすい範囲にどういった保育園があるのかを見ておくとよいでしょう。

小規模な保育園では0歳児から2歳児クラスまでのみがある保育園もあり、そのまま3歳児クラスは別の保育園にいくケースや、幼稚園・認定こども園にいくケースもあるようです。

地域により、保育園・幼稚園事情は異なるため、地域の実情と、家族の都合により最終決定していくことになると思われます。

3 時短って使う?

時短については、実は2種類あり、いわゆる育児時間と呼ばれるものは、1歳未満の子を持つ親が1日30分を2回有給で育児に充てる時間をとれる仕組みです。

次に、時短制度については、3歳までの子を持つ親に無給で時短制度を使える仕組みになり、1時間、2時間と短い時間で勤務できる仕組みです。有給と無給であることに大きな違いがあります。

企業によっては、これが小学校就学前までずっと使用できる会社もありますし、最近では、小学校3年生まで、といったようにその期間を延長している会社もあります。大企業に多いのは事実ですが、徐々に働き方の多様化には対応する企業が増えてきています。

例えば、9か月で育休を明けて復帰し、3か月は育児時間を使い、そこからは完全なフルタイムで、という形にすることで、実際には復帰後からフルタイムと同じだけの給与を得ることができます。

あるいは、9か月で育休を明けて復帰し、子が3歳になるまで育児時間と時短制度を使って毎日1時間早く退勤する、ということも可能です。

通勤時間や通勤手段、子供の様子や家族全体を考えて、一番自分達にあった方法を考えることになります。

私自身も、生後半年で認証保育園に預けて復帰し、その後認可保育園へ転園し、6か月間は育児時間を使って早めに帰宅をしていました。

途中転園が入ったことで、慣らし保育をやり直しせねばならず、途中でお休みが必要になりましたが、半年間勤務時間が短かったことで、両立に慣れる時間があったように感じています。

4 しんどくない?

産後うつという言葉は、かなり浸透してきましたが、これは出産直後だけに限った話ではありません。

育休期間を乗り切っても、復帰後、「皆に追い付かないと」「迷惑をかけないようにしないと」と思って無理をする人は、真面目な人にこそ多く、産後うつのようなの状態になってしまうことがあります。

産後うつは、10人に1人は発症すると言われていますが、実際には子供の世話や家事を一生懸命やっており、自分のことが後回しになってしまう、症状があるとわかっていても病院に行けない、授乳があるから薬が飲めない(と思っている)など様々な要因が重なり合い、状況を難しくしていきます。

しんどいことをそのままにせず、しっかり周囲の手を借りて「〇〇すべき」「自分ががんばればなんとかなる」と思うことを辞めることからがスタートです。

まずはしっかり自分自身に設けるハードルを低くし、慣れてきたら少し高くしていく、というように段階を追って対応をしていきましょう。

・出勤できればOK!
・洗濯と皿洗いだけでOK!
・食事はお惣菜を買って楽してOK!
・掃除も週1回だけでOK!
・買い物はネットスーパーで届けてもらう!ミールキット使えばいいや!

子供の安全管理だけしっかりできていれば、結構何とかなります。
徐々に慣れてきたら、少しだけハードルを高くしていきます。

・今日は、仕事はここまで頑張ってみよう!
・週末に作り置きをしてみよう!

などですね。当然ながら、これを「家族で」しっかり分担する必要性があります。家族で分担すれば、何とかなることも多いのですが、時短だからといって、自分自身がしっかりやらないと、と思う方も結構いらっしゃるので、しっかり家族で話し合っていただきたいと思います。

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