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女性のキャリア形成、有利なのは未婚?既婚?

女性のキャリア形成、有利なのは未婚?既婚?

女性のキャリア形成、有利なのは未婚?既婚?女性が働く先にあるものとは?

女性のキャリアを考えた時に、必ず出てくる話題の一つに、独身か、結婚しているかという条件が出てきます。

かく言う私も、最初の転職時には「女性は結婚していると転職できない」となぜか思い込んでいました。

結婚することで、出産が想定されて、転職先からすぐに休みを取るかもしれないと思われて、敬遠されるのではないかと思っていたのです。しかも、その年代は30歳だと思っていました。

日本には、女性は家庭、男性は仕事、という性役割意識が長く根付いていたと言われています。特に、高度経済成長期には、男性は外でモーレツに働いて、女性が内助の功を発揮することが古き良き家庭の姿として確かにあったと思います。

フルタイムの共働き世帯で育った私ですが、こういった価値観が日本にあるということはわかっていましたし、意識していたのだと思います。

しかし、LGBTQの問題、夫婦別姓、女性管理職割合、ジェンダーギャップなど、性役割や性差別については、現在変化の兆しがあり、大きな関心のうねりがあります。

その中で、「働く」ということに焦点を当てて、考えていきたいと思います。

1. 女性のキャリアを紐解く

女性のキャリアについて、少し紐解いてみたいと思います。

昭和の時代、高度経済成長期後に、日本に根付いた性役割意識について冒頭でお話をしましたが、実際にそこからどのような変化があったのか振り返ってみましょう。

見ていただいてわかる通り、男女差別禁止など、日本の抱える性役割意識に対する法律は、案外新しく1986年からのスタートになっています。そして、今では当たり前のようになっている育児介護休業法も1990年代に入ってからのスタートになります。案外新しい仕組みなんだ……と思った方も多いのはないでしょうか。

また、女性管理職比率の話については、ここ最近も話題になっていましたが、立法府からの発信としては2003年が最初です。これは、未だに達成されていない女性管理職比率30%を目指す、というものです。

管理職をどこからと定義されるかにもよりますが、係長以上で15.4%、課長級で8.5%が2020年の最新データです(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)。当初予定されていた2020年で約半分の達成率ですから、2030年までに達成するとなると、かなりハードルが高いと言えるでしょう。

2. 女性活躍ってなんで必要?

では、ここで女性活躍はなぜ必要なのか、考えてみたいと思います。

女性はもともと活躍していました。家庭で、子育てで、地域コミュニティで。
この女性活躍というのは「会社で」ということです。つまり、給与が発生する経済社会の中に入ってきてほしいわけですね。

高度経済成長期にうまく回っていたと思われていたこの性役割意識に基づく社会構造が変革を求められているのはなぜでしょうか。

一つは、少子高齢化、超高齢社会による働き手不足があります。

また、世界的に人権保護やダイバーシティ化、多様性を受け入れていく流れがあることがあります。そして、景気悪化により家庭が一馬力で動かなくなってきたことなど、様々な要因が関係しています。

働き手不足については、以前であれば定年退職をした後の高齢者に対しても広がってきており、企業には定年延長か、定年後の継続雇用の努力義務について制度化されるようになってきています。

労働をしてお金を対価としてもらっていることになりますが、これは、ただ「時間をお金に換えている」だけではなく、「労働という価値」「労働することにより生まれる価値」と、「賃金という価値」の両方を生み出すことであり、労働と賃金が等価であれば、まさしく、価値を倍増させるものなのです。

非正規雇用の多い女性が経済的に自立するための手段ということだけでなく、社会により多くの価値を生み出すプロセスであると考えることができるのではないでしょうか。

3. 女性のキャリア形成、得なのは未婚?既婚?

女性のキャリア形成について、得なのは未婚か既婚かといった視点で考えた時、お金ということで考えた場合について、考えてみたいと思います。

『大卒女性の働き方別生涯所得の推計』(久我尚子、ニッセイ基礎研究所、2017年)というレポートでは、大学卒女性の異なる11の働き方を設定し、そのケース別に生涯所得にどれだけの差が生じるのかを試算しています。
正社員として社会人生活をスタートさせた大卒女性でも、結婚して妊娠・出産した後にどのような働き方を選択するかによって、大きく変化があります。

例えば、大学卒業後、正規雇用の職に就き、産休・育休を取得して二子を出産。同一企業で60歳まで働き続けたケースでは、フルタイム復帰だと2億3008万円、時短勤務でも2億1234万円の生涯所得を得る試算です。

一方、第一子出産後に退職し、第二子が小学校入学時に非正規雇用者として再就職した場合、フルタイムで9670万円、パートだと6147万円となり、出産退職から再就職のコースを取ると、1億円を大きく超える差が出ることが判っています。

産休や育休を取らず同一企業で働き続けた場合、大卒正社員女性の場合、生涯所得は2億5816万円という推計です。非正規雇用者として働き続けた場合は、1億1567万円です。

もちろん結婚して子供を持たない場合もこのコースをたどることになります。

正規雇用と非正規雇用を比べると1億円以上の格差がありますが、出産退職から再就職コースをたどる場合と比べると、非正規雇用でも1897万~5420万円上回る試算です。

金銭的なところだけを言えば、未婚が有利ということになります。

どちらにせよ、女性が働くということは、一人当たり2億円以上の賃金と、等価交換される労働という2つの大きな価値を生み出すことに他なりません。これは、現在の日本にとって非常に価値のあることであると言えると思います。

4.女性が働く先にあること

女性が経済社会で働くことが当たり前になってきました。

それには、経済的な問題もありますし、その多い・少ないについて得か損か、という考え方もあるでしょう。

性役割意識についても、徐々に変化してきています。しかし、残念ながらまだまだジェンダーギャップはあるし、性役割意識によって作られた職業イメージもあります。

例えば、看護師。子供たちがあこがれる職業、という視点で見たら、女の子は「看護師さん!」なんて意見が出てきますが、男の子はないですよね。「保育士さん」もそうでしょう。

サッカー選手、野球選手、という男の子はすごく多いのに、女の子で言う子は多くない(少なくともランキングには入ってこない)ですよね。つまり、看護師や保育士は女性がなる職業で、サッカー選手や野球選手は男性がなる職業なのです。

確かに、看護師は精神科を除けば圧倒的に女性が多いです。保育園には、成人男性用のトイレや更衣室がないなんて話も聞きます。

しかし、徐々にではありますが、社会は変わっていきます。

女性が経済社会で活躍し、その女性たちが次の世代に「それが当たり前に選べる社会なんだ」と伝えていきますので、その子供たちは、それが当たり前だと育っていきます。

共働きが普通になってくると、若い男性たちが「子供が生まれたら自分も育児に関わりたい」と希望する割合が増えていきます。

例えば、我が家は共働き世帯ですし、家事も夫と等分していますので、息子は「お父さんもお母さんもおうちのこと(家事)をやる」と見ていると思います。きっと、将来息子が家庭を持ったら、自分の両親がそうだったように振舞う可能性の方がずいぶんと多いと思います。

看護師に女性が多いのも、一方で統計的差別(統計的差別というのは、差別を行う意図がなくても、理論的な統計値から物事を判断した結果、差別につながってしまうという事象のこと)の側面もあると思いますので、男性が徐々に増えていけば、そのうち看護師はどちらでも選べる職業になっていくかもしれません。

経済的な自立を目指すなら、女も働くのが当たり前だ!なんて言い方もできると思いますし、それを身に染みて感じている女性が多い昨今、次世代にその価値観を間違いなく引き継いでいくと思います。

女性が働く先にあるのは、女性の経済的自立だけでも、ダイバーシティだけでもなく、社会の変容への原動力なんだと考えています。

女性管理職比率なども含めて現状を見る限り、日本の社会はまだまだジェンダーギャップがある社会かもしれません。

しかし、歩みが遅くても、働く女性の皆さん、そして、一緒に働いているすべての方々が、社会をよりよい方向に変容させていると胸を張って良いと思います。

併せてこちらの記事もお読みください。

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