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産後の職場復帰後のキャリア形成を手助けしてくれる選択肢-子供の預け先編

産後の職場復帰後のキャリア形成を手助けしてくれる選択肢-子供の預け先編

産後の職場復帰後のキャリア形成を手助けしてくれる選択肢-子供の預け先編

女性の育休復帰後のキャリア形成については、家事・育児との両立も含めて難しい場面が少なくありません。一番大きな課題になるのは、子供の預け先問題になると思います。

子供の預け先は、ここのところ多様化し選択肢が広がっている一方、共働き世帯が増えたことでニーズが増えており、いわゆる「保活」や、幼稚園であればプレ幼稚園から幼稚園への願書提出など、それぞれに大変さがあります。

今回は、女性の育休復帰後のキャリア形成を手助けしてくれる方法として、子供の預け先について解説していきたいと思います。

1 保育園

保育園は、厚生労働省が管轄する保育施設で、主に両親ともに働いている子供を預かってくれる施設になります。

規定を満たして、認可を受けている認可保育園と、認可外の認証保育園、また、運営しているのが公的なところかどうかで、公立と私立などに分かれます。

通常認可保育園の方が、基準が高く費用も安いことが多いので、認可保育園を優先的に探す方が多いと思われます。

次に認証保育園、無認可保育園といった形で規定をどの程度満たしているかどうかで概ね段階付けられています。

2021年現在では、3歳以上の未就学児の保育料は、認可保育園の場合は無料ですし、有料であった時にも、世帯収入により負担額が異なるケースが多く、金銭的な負担は低所得世帯ではできるだけ低くなるように設定されていました。

認可を受けている受けていないというものだけで保育の質や安全性を計ることはできませんが、例えば企業内にあったり、特定の企業のみと提携しているところは認証保育園や無認可保育園であるケースが多いようです。

また、認可を受けているからといって保育の方法や質、運営方法や親がどの程度関わるかなどについては、個々に異なりますので、事前に説明会等に参加をしたり、見学をするなどしましょう。

例えば、給食やおやつが手作りの保育園は、食育に力を入れているなどの特徴を持っていますし、習い事などを保育園の中でさせてくれるケースもあります。預けられる時間も施設により違いがありますし、持ち物についての規定も異なります。

チェックリストを載せましたので、是非活用してみてください。

保育園への見学については、可能であれば夫婦で行うことが好ましいですが、育休中のママたちが対応しているケースが多くあります。いくつか見学をし、チェックリストを見比べて一番合うところから第一希望にして、応募していくとよいでしょう。

認可保育園の場合は、その保育園が園児を選んでいるわけではなく、自治体が申請されたものを決定していく形になっていますが、認証保育園などでは、直接契約をするため、保育園側がどの家庭と契約するかを選ぶことができます。その為、認可保育園の場合は優先順位が低くなってしまう場合でも、認証保育園の場合には入れるということもあります。

認証保育園までの区分では、自治体によりますが保育料の補助金があるケースがありますので、この部分もチェックが必要です。

保育園の場合は、いつ入園をする予定を立てるかも考える必要性があります。というのも、よほど保育園に空きがない限りは、年度途中での入園は難しいので、4月入園を目指す形が一般的になりつつあります。

その場合、1年経ったから保育園に入ろう、というタイミングでは入園できない可能性もあります。また、例えば0歳児クラスがある保育園の場合は、大部分がそのまま持ち上がりますので、1歳児クラスの時点で入園しようとしても、空きがない、あるいは1-2名しか枠がないケースもあります。

その為、入園したい保育園が0歳児クラスからなのか、1歳児クラスからなのかについては、必ず確認が必要になります。

中には小規模保育園ということで、0歳児クラスから2歳児クラスまでしかクラスがなく、3歳児クラスからは転園が必須の保育園もあります。この場合、3歳児クラスから保育園に転園するか、あるいは認定こども園に移行するケースもあるようです。

2 幼稚園

幼稚園は、文科省管轄の教育施設で、「小学校入学前の子どもの教育施設」という位置づけです。その為、3年ないし2年で就学前に入園する形となり、また、降園時間は14時頃など、働いている人には少々早い時間になります。

その為、幼稚園については、ママが働いていない専業主婦か、短時間のパート勤務の世帯、あるいは祖父母同居で全面支援があるケースでほとんどを占めることになります。

また、園行事についても、両親参加のものが多く、PTAもある等、園の生活に親がかなり関わることが多いようです。
コロナ禍では、その様相も少々変わったでしょうが、小学校のPTA等と同様で、教育施設に対して、父母が協力していくスタンスは変わらないと思われます。

幼稚園については、各幼稚園と保護者が契約をすることになりますので、プレ幼稚園(幼稚園への正式入園前に週2回程度幼稚園へ通う)があったり、願書配布開始日等に長蛇の列ができたり、入園のための面接試験などがあるケースもあります。

制服があったり、通園のためのバスなどが整備されているケースもあり、その点で保育園と趣が異なっています。

フルタイムで働いているとなかなか幼稚園は選択できません。また、短時間勤務であったとしても、通勤場所によっては幼稚園を選択できないケースも多いと思われます。

3 認定こども園

認定こども園は、内閣府が管轄している施設で2006年に制度が整備されました。内閣府は、認定こども園を「教育・保育を一体的に行う施設で、いわば幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持っている施設です。以下の機能を備え、認定基準を満たす施設は、都道府県等から認定を受けることが出来ます。」と定義しています。

認定こども園の場合は、事前に保育認定を受けてから、入園の申請を行う形になっており、保育の必要性の高い場合に従って、2号、3号というように認定されていき、短時間で済む場合は1号認定ということになっています。

幼稚園と保育園のいいとこどりをしたような施設になっていますが、現在いわゆる待機児童として数が多いのはむしろ、この認定こども園に入る前の0歳~2歳になっています。現在認定こども園への転換や新設が行われていますが、認定こども園だけで現状の問題点を解決できない点が制度上の問題点となっています。

しかし、子供を通わせられる選択肢が広くなること自体は喜ばしいことで、幼稚園のように勉強をしっかり行う時間帯があることは、保護者としては安心材料になる場合も多いと思われます。

図に示したように、いくつか種類もありますし、それにより預けられる時間や土曜日の開所の有無なども違いがありますが、子供が一定程度大きくなってから復職するようなケースでは、認定こども園についても十分に選択肢に入ってくるのではないでしょうか。

4 ベビーシッター

最後に、ベビーシッター等のサービスをご紹介します。単発での利用から、そのベビーシッターの特徴を生かして、習い事感覚で、といったようなオーダーメイドで対応してくれるのが特徴です。

金額は1時間1000円からと保育園等に比べるとかなり高額になりますが、個別の予定に対応してくれたり、合うベビーシッターを選べ、自宅に来てもらえるといったようなよい面もあります。

通常は保育園や幼稚園を使っているけれど、スポット的にベビーシッターを併用する、という方法も可能です。

都市部では、病児保育のようにしてもらえる会社もありますので、必要なサービスを予めピックアップし、必要な時までに準備をしておくとよいでしょう。

私自身も使ったことがありますが、土日にどうしても夫婦共に仕事が入ってしまった時や、美容室などにゆっくり行きたい時などに非常に重宝しました。こまやかな対応もしてくれるため、安心してお任せすることもできました。

5 病児保育

子供は頻繁に熱を出します。特に新しく保育園や幼稚園に通いだすと、どこからかうつし、うつされ、月1回は熱を出す、というのもざらです。そんな中で、有給休暇の残りがない……なんてこともあるかもしれません。

そのような場合は、病児保育というサービスが使えます。病院と提携し、病院そば等で対応してくれる病児保育サービスが近くにないか、まずは調べてみましょう。預けられる時間や、持ち物、料金、条件等を確認し、準備をしておくことでサービス利用ができます。

我が家は、かかりつけの小児科が病児保育室を持っており、その際には以下のような手順で対応していました。
    ①熱が出たら小児科受診
    ②病児保育を使いたい旨診察で話をする
    ③病児保育室へいって予約
    ④翌日利用

他の小児科受診でも受け入れは可能でしたので、冬場は予約が取れるかどうかいつもひやひやしていました。症状がひどい時は自宅で看病し、軽くなってきたところで病児保育室を利用し、有給利用を最小限にして運用している形でした。

抵抗がある方もいると思いますが、この病児保育も助成金が出ているのか非常に安い値段で使用ができますので、困った際には選択肢に入れてもよいと思います。

いかがでしたでしょうか。

こういった子供の預け先については、働く際に大きな課題になってくるため、自治体によっては、そういった面に力を入れてバックアップしているところもあります。

有名なのは、千葉県の流山市です。子育てサロンの充実や、市長に直接意見が出せる流山市子ども・子育て会議なども開催されています。

そして、一番注目されたのは送迎保育ステーションだと思います。市内にある駅に設置され、送迎保育ステーションと市内の指定保育所・保育園をバスで結び、登園・降園の際にバスを利用できます。

自宅から保育所までの距離が離れている場合や、働いていて送迎が難しい場合、不慮の事故など緊急の場合に利用できるサービスになっているそうです。

こういったサービスが拡充されているおかげで、流山市の人口流入数は非常に多く、自治体としては今後さらに発展していくと考えられています。

職場の位置等を踏まえて、子育て支援のある自治体で過ごしたいと思うのは、当然の成り行きです。

育休復帰は不安なことも何かと多いですが、準備をしておくと多少その負担感も緩和されます。是非、ご事情に合わせて、使用をご検討ください。

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