自分を嫌いな人を味方につけてキャリア形成をスムーズにしよう
誰しも一度は、人間関係で、「自分はあの人に嫌われているんじゃないか?」と悩んだことがあるのではないでしょうか。
例えば、なんとなくあの上司は私に冷たく当たってくる、あの先輩は、挨拶しても返してくれない、異動してきたばかりの時の対応に失敗して部署の先輩とギクシャクしている、など。
明らかに嫌われていると感じていても、悲しいかな、同じ職場の人であれば毎日のように顔を合わせることになってしまいます。自分を嫌いな人に毎日会う、あるいは、毎日一緒に働かなければならない、それはそれは、強いストレスになり、仕事に影響を及ぼしてくるでしょう。
上司や先輩が自分以外のメンバーには笑顔で接しているのに、自分が話しかけると、素っ気ない態度であしらってきたら、その場にいるのすら嫌になってしまい、仕事どころではない、なんてこともあるでしょう。
そんな時に、どう対応したらよいのか、についてお話したいと思います。
例えば、なんとなくあの上司は私に冷たく当たってくる、あの先輩は、挨拶しても返してくれない、異動してきたばかりの時の対応に失敗して部署の先輩とギクシャクしている、など。
明らかに嫌われていると感じていても、悲しいかな、同じ職場の人であれば毎日のように顔を合わせることになってしまいます。自分を嫌いな人に毎日会う、あるいは、毎日一緒に働かなければならない、それはそれは、強いストレスになり、仕事に影響を及ぼしてくるでしょう。
上司や先輩が自分以外のメンバーには笑顔で接しているのに、自分が話しかけると、素っ気ない態度であしらってきたら、その場にいるのすら嫌になってしまい、仕事どころではない、なんてこともあるでしょう。
そんな時に、どう対応したらよいのか、についてお話したいと思います。
1 嫌いな人を味方につけよう
上司がどうも、私を嫌っているようだ。他の人とは笑顔で話をしているし、優しく指導などをしているようだけど、私が行くと、真顔でそっけない。指導はしてくれるが非常に事務的だったり、あるいは、めんどくさそうな対応をされる時すらある。
周囲に、上司に嫌われていることが判ることも恥ずかしかったり、居心地悪かったり。自分に悪いところがあったのだろうかと考え込んでしまう。
ハラスメントなどは昨今非常に関心が高まっていますし、内部通報制度も設置されていたりすると、疑わしい場合はしっかり報告した方が良い、ということもあります。
ただ、ハラスメントとまではいかない場合も多いにあります。
あるいは、ここで何とか働き続けたいのに、訴えてしまったら、それもかなわなくなってしまうと思えば、なかなか動くことも難しい、と思われる方も多いのではないでしょうか。
また、誰しも好戦的になって対応できるわけでもなく、波風立てたくないという人は多いでしょう。
職場の人間関係には、実際に身を置いてみないとわからない緊張感があります。
もし、その輪の中で上司や先輩から敵対視されたり、お互いの足を引っ張り合うような職場環境に身を置いてしまったりした場合は、どう対応したらよいのでしょうか。
退職したりしてもよいのでしょうが、すぐに転職ができない場合もありますし、自分自身が「このくらいでへこたれてどうする」なんて思うこともあると思います。
そのような時の一つの方法として、「ベンジャミン・フランクリン効果」という法則が使えますので、ご紹介します。
それは、きわめてシンプルで「あえてお願いごとをしてみる」のです。
そのまま敵対関係、緊張関係を続けるのも一つの手ですが、なるべく敵はつくらず、嫌われるのを避けたいというのが多くの人の本音でしょう。
ギスギスした人間関係は、メンタルヘルスを悪くしてしまいます。
「そんな人にお願いごとなんて聞いてもらえないよ!」と心配になるかもしれません。
でも、大丈夫。安心してください。
頼りにされて嫌な気持ちになる人はいません。人は誰かに頼りにされることで、他者から認められたいという「承認欲求」が満たされることを、本能的に欲しているのです。
承認欲求は、人間の本能に直結したとても強い欲求なので、人はそれを満たしてくれる相手を重要視します。
その結果、お願いごとをくり返すうち次第にこちらに対して好意や親近感を感じはじめ、いつの間にか相手を味方に引き込むことができる、ということになります。
周囲に、上司に嫌われていることが判ることも恥ずかしかったり、居心地悪かったり。自分に悪いところがあったのだろうかと考え込んでしまう。
ハラスメントなどは昨今非常に関心が高まっていますし、内部通報制度も設置されていたりすると、疑わしい場合はしっかり報告した方が良い、ということもあります。
ただ、ハラスメントとまではいかない場合も多いにあります。
あるいは、ここで何とか働き続けたいのに、訴えてしまったら、それもかなわなくなってしまうと思えば、なかなか動くことも難しい、と思われる方も多いのではないでしょうか。
また、誰しも好戦的になって対応できるわけでもなく、波風立てたくないという人は多いでしょう。
職場の人間関係には、実際に身を置いてみないとわからない緊張感があります。
もし、その輪の中で上司や先輩から敵対視されたり、お互いの足を引っ張り合うような職場環境に身を置いてしまったりした場合は、どう対応したらよいのでしょうか。
退職したりしてもよいのでしょうが、すぐに転職ができない場合もありますし、自分自身が「このくらいでへこたれてどうする」なんて思うこともあると思います。
そのような時の一つの方法として、「ベンジャミン・フランクリン効果」という法則が使えますので、ご紹介します。
それは、きわめてシンプルで「あえてお願いごとをしてみる」のです。
そのまま敵対関係、緊張関係を続けるのも一つの手ですが、なるべく敵はつくらず、嫌われるのを避けたいというのが多くの人の本音でしょう。
ギスギスした人間関係は、メンタルヘルスを悪くしてしまいます。
「そんな人にお願いごとなんて聞いてもらえないよ!」と心配になるかもしれません。
でも、大丈夫。安心してください。
頼りにされて嫌な気持ちになる人はいません。人は誰かに頼りにされることで、他者から認められたいという「承認欲求」が満たされることを、本能的に欲しているのです。
承認欲求は、人間の本能に直結したとても強い欲求なので、人はそれを満たしてくれる相手を重要視します。
その結果、お願いごとをくり返すうち次第にこちらに対して好意や親近感を感じはじめ、いつの間にか相手を味方に引き込むことができる、ということになります。
2 ベンジャミン・フランクリン効果をうまく使うコツ
コツとしては、「頼まれたらすぐにできる」くらいのお願いごとにすることです。
そして、丁寧にお願いすることも重要です。
相手を尊重し、お願いすることです。
例えば、自分を嫌っているらしいと聞いていた上司に「もっと仕事ができるようになりたいと思っているのですが、是非、〇〇部長が今のポジションにいくまでに工夫したことや苦労したことを教えてもらえませんか?」と頼ってみてください。
人に頼られ、自分自身を尊重してくれている人に悪い感情を抱く人はあまりいません。最初はしぶしぶかもしれませんが、徐々に自分自身への対応が変わってくるはずです。
お願いごとは、「お薦めの△△を教えてほしい」「苦労話を聞かせてほしい」など、些細なことで十分なのです。
頼まれてすぐにできるから関係改善のきっかけになるのです。
逆にヘビーなお願いごとは、相手から「面倒なことを言ってくる奴だ」とよりいっそう嫌われてしまう可能性がありますので、避けましょう。
このベンジャミン・フランクリン効果というのは、アメリカの政治家ベンジャミン・フランクリンのエピソードに由来しています。
彼を目の敵にする人物があるジャンルの本のコレクターと知り、ベンジャミン・フランクリンはコレクションを貸してくれるように依頼したそうです。
相手は喜んで応じ、以後、友好関係を深めていったのです。
相手に敵対心を持たせず、うまく人間関係を構築できる人は結構います。そういう方は、相手のしてほしいことをして、相手に合わせて対応することで、自分自身をペーシングしているのです。
しかし、仕事の中では、自分自身の意図や、方向性を相手と合わせることだけでは成立しない場面も多くあります。そのような過程の中で、徐々に敵を作ったり、人間関係が部分的に悪くなるということもあるかもしれません。
そのような時には、早めにこのベンジャミン・フランクリン効果を使って対応し、強い敵対関係にならないようにしていきたいですね。
そして、丁寧にお願いすることも重要です。
相手を尊重し、お願いすることです。
例えば、自分を嫌っているらしいと聞いていた上司に「もっと仕事ができるようになりたいと思っているのですが、是非、〇〇部長が今のポジションにいくまでに工夫したことや苦労したことを教えてもらえませんか?」と頼ってみてください。
人に頼られ、自分自身を尊重してくれている人に悪い感情を抱く人はあまりいません。最初はしぶしぶかもしれませんが、徐々に自分自身への対応が変わってくるはずです。
お願いごとは、「お薦めの△△を教えてほしい」「苦労話を聞かせてほしい」など、些細なことで十分なのです。
頼まれてすぐにできるから関係改善のきっかけになるのです。
逆にヘビーなお願いごとは、相手から「面倒なことを言ってくる奴だ」とよりいっそう嫌われてしまう可能性がありますので、避けましょう。
このベンジャミン・フランクリン効果というのは、アメリカの政治家ベンジャミン・フランクリンのエピソードに由来しています。
彼を目の敵にする人物があるジャンルの本のコレクターと知り、ベンジャミン・フランクリンはコレクションを貸してくれるように依頼したそうです。
相手は喜んで応じ、以後、友好関係を深めていったのです。
相手に敵対心を持たせず、うまく人間関係を構築できる人は結構います。そういう方は、相手のしてほしいことをして、相手に合わせて対応することで、自分自身をペーシングしているのです。
しかし、仕事の中では、自分自身の意図や、方向性を相手と合わせることだけでは成立しない場面も多くあります。そのような過程の中で、徐々に敵を作ったり、人間関係が部分的に悪くなるということもあるかもしれません。
そのような時には、早めにこのベンジャミン・フランクリン効果を使って対応し、強い敵対関係にならないようにしていきたいですね。
3 ベンジャミン・フランクリン効果はなぜ効果的?
でも、なぜ嫌っている相手を次第に受け入れていってしまうのでしょうか。頼みごとをするだけで、どうして?と思うと思います。
これは「認知的不協和理論」という心理作用で説明できます。
認知的不協和とは、「人間が自己の決定に対して不安を感じ、自己維持のために自己正当化行動を生起させること」(Festinger,1957)ということです。
ざっくりいうと、
1 私たちは自分の中に矛盾した意見や考えを同時に持つことがたまにある。(二律背反、ってやつですね)
2 その矛盾に気づくと、モヤモヤして落ち着かない
3 落ち着かない状態は居心地が悪い
4 そこで、モヤモヤ感を解消するため、自分の考えを強引に歪めたり、本心とは異なった行動をとってしまう。
つまり、「お願いごとを聞き入れている私がコイツのことを嫌いなのはおかしい」「本当はいいヤツなのかもしれない」と認知的不協和の解消が生じ、嫌悪感や敵対心が消えていくようになるということです。
だいたいは、「あいつは生意気でかわいくないと思っていたが、こんなこと聞いてくるなんて、かわいいところもあるじゃないか」ってことを自覚する・させる形で表に出てくるわけですが、実際には、上記のようなプロセスが実際に起こっているということです。
私自身は、意識して使ったことがありませんでしたが、実際には組織の中でしっかり使っていたのを思い出します。
例えば、自分をどうも嫌っている他部署の人、あるいは上司がいた場合に、一番気持ちが楽なのは、「接しないこと」だと思います。しかし、それでは、業務上成立しない。仕事をしていると、明らかに「話しかけるなオーラ」を出している人もいますし、空気を読んでしまうと、あっという間にミスコミュニケーションに陥ってしまう。
なので、「空気を読まず、話しかける」ということをよくやっていました。
「あなたが私を嫌っていることに、気が付いていませんよ」「あなたが機嫌が悪いことに気が付いていませんよ」、とあたかも「何もなかったかの如く」話しかけます。
そうすると、あまりに私が友好的な態度を崩さないので、相手に「認知的不協和」が起こるのか、話をしている間に、相手の機嫌や態度が変化していくのです。
また、上司から別のスタッフの悪口のようなものを聞くことがあります。愚痴程度であれば、よいですが、業務に支障が出る範囲は私も困ります。そのような時には、傾聴した上で、後半戦で「でも、〇〇さん、△△さん(上司)のことを尊敬しているって言ってましたよ。だから、きっとしっかり指示を出せば、聞いてくれると思います」「〇〇さんに、少し△△さんの指示を伝えたいな、と思っていますので、詳しくは私に聞くように、メールだけ飛ばしておいてもらっていいですか?私がうまくやっておきますよ!」なんて間に入ります。
もちろん、〇〇さんには、△△さんが何を求めているのか、ということもしっかり翻訳して伝えて、次からは失敗しないようにアシストします。そうすることで、〇〇さんと、△△さんは、決定的に破綻せずに何とか仕事を進めることができるのです。
これは「認知的不協和理論」という心理作用で説明できます。
認知的不協和とは、「人間が自己の決定に対して不安を感じ、自己維持のために自己正当化行動を生起させること」(Festinger,1957)ということです。
ざっくりいうと、
1 私たちは自分の中に矛盾した意見や考えを同時に持つことがたまにある。(二律背反、ってやつですね)
2 その矛盾に気づくと、モヤモヤして落ち着かない
3 落ち着かない状態は居心地が悪い
4 そこで、モヤモヤ感を解消するため、自分の考えを強引に歪めたり、本心とは異なった行動をとってしまう。
つまり、「お願いごとを聞き入れている私がコイツのことを嫌いなのはおかしい」「本当はいいヤツなのかもしれない」と認知的不協和の解消が生じ、嫌悪感や敵対心が消えていくようになるということです。
だいたいは、「あいつは生意気でかわいくないと思っていたが、こんなこと聞いてくるなんて、かわいいところもあるじゃないか」ってことを自覚する・させる形で表に出てくるわけですが、実際には、上記のようなプロセスが実際に起こっているということです。
私自身は、意識して使ったことがありませんでしたが、実際には組織の中でしっかり使っていたのを思い出します。
例えば、自分をどうも嫌っている他部署の人、あるいは上司がいた場合に、一番気持ちが楽なのは、「接しないこと」だと思います。しかし、それでは、業務上成立しない。仕事をしていると、明らかに「話しかけるなオーラ」を出している人もいますし、空気を読んでしまうと、あっという間にミスコミュニケーションに陥ってしまう。
なので、「空気を読まず、話しかける」ということをよくやっていました。
「あなたが私を嫌っていることに、気が付いていませんよ」「あなたが機嫌が悪いことに気が付いていませんよ」、とあたかも「何もなかったかの如く」話しかけます。
そうすると、あまりに私が友好的な態度を崩さないので、相手に「認知的不協和」が起こるのか、話をしている間に、相手の機嫌や態度が変化していくのです。
また、上司から別のスタッフの悪口のようなものを聞くことがあります。愚痴程度であれば、よいですが、業務に支障が出る範囲は私も困ります。そのような時には、傾聴した上で、後半戦で「でも、〇〇さん、△△さん(上司)のことを尊敬しているって言ってましたよ。だから、きっとしっかり指示を出せば、聞いてくれると思います」「〇〇さんに、少し△△さんの指示を伝えたいな、と思っていますので、詳しくは私に聞くように、メールだけ飛ばしておいてもらっていいですか?私がうまくやっておきますよ!」なんて間に入ります。
もちろん、〇〇さんには、△△さんが何を求めているのか、ということもしっかり翻訳して伝えて、次からは失敗しないようにアシストします。そうすることで、〇〇さんと、△△さんは、決定的に破綻せずに何とか仕事を進めることができるのです。
4 ベンジャミン・フランクリン効果を応用してみよう
あなたは、相手側のボスを攻略するとき、だれから攻めますか?
あなたが社内の派閥争いを攻略しなければならないとします。
相手側のボスを落とすべく外堀から攻めていく場合、あなたなら、ベンジャミン・フランクリン効果を狙ってどのあたりからアプローチするでしょうか?
実は、組織内の対人関係では誰をどの順番で味方に引き込むかが非常に重要なポイントになってきます。
この正解は敵陣のボスに最も近い「側近」、ということになります。
これは多数派をつくっていくために、誰から落としていくかで結果が変わってくるという考え方で(Sebenius,2017)、中国の戦国時代の外交戦略にも使われていたそうです。
自分との距離が遠ければ遠く、かつ、敵陣のボスとの距離が近ければ近いほど、引き込むのに時間がかかるものの、成功したときの効果が絶大だからです。
では、相手がベンジャミン・フランクリン効果であなたをうまく利用しようとしてきたときはどう防衛したらよいでしょうか。
その防衛方法とは、相手から頼みごとをされた時に、相手に重めの交換条件を出すこと、です。
たとえば、相手が「この資料がどこにあるか教えてほしいんだけど」と頼みごとをしてきたら、「実は私も聞きたいことがあります。今後の社内の事業計画の方向性って、どのように変わっていくんですかね?」と返してみましょう。
この時のこちらからの頼み事は、相手の頼みごとよりも秘匿性が高く、かつ相手が自分からはあまり話さないような質問が良いでしょう。
すると、相手の心には「自分から頼みごとをした以上、何かを返さねばならない」という「返報性の原理」と呼ばれる心理作用が働きます。
相手はあなたに自分の大事な情報を教えなくてはならないという気持ちになります。しかし、業務上、あるいは立場上言えない、守秘義務があるなど、教えたくない感情、教えられない事情も無視できない、ということになります。
その結果、相手は認知的不協和の状態に陥り、その解消のために少しずつあなたから距離をとるようになっていくのです。
なかなか、とっさにそんなこと聞けないよ!と思うと思うのですが、相手がベンジャミン・フランクリン効果を使おうと思っているのであれば、頼み事は一定程度繰り返されるはずです。一度目のアクションでクリアできなくても大丈夫です。次回以降に向けて、ネタ帳にでも書き留めておきましょう。
あなたが社内の派閥争いを攻略しなければならないとします。
相手側のボスを落とすべく外堀から攻めていく場合、あなたなら、ベンジャミン・フランクリン効果を狙ってどのあたりからアプローチするでしょうか?
実は、組織内の対人関係では誰をどの順番で味方に引き込むかが非常に重要なポイントになってきます。
この正解は敵陣のボスに最も近い「側近」、ということになります。
これは多数派をつくっていくために、誰から落としていくかで結果が変わってくるという考え方で(Sebenius,2017)、中国の戦国時代の外交戦略にも使われていたそうです。
自分との距離が遠ければ遠く、かつ、敵陣のボスとの距離が近ければ近いほど、引き込むのに時間がかかるものの、成功したときの効果が絶大だからです。
では、相手がベンジャミン・フランクリン効果であなたをうまく利用しようとしてきたときはどう防衛したらよいでしょうか。
その防衛方法とは、相手から頼みごとをされた時に、相手に重めの交換条件を出すこと、です。
たとえば、相手が「この資料がどこにあるか教えてほしいんだけど」と頼みごとをしてきたら、「実は私も聞きたいことがあります。今後の社内の事業計画の方向性って、どのように変わっていくんですかね?」と返してみましょう。
この時のこちらからの頼み事は、相手の頼みごとよりも秘匿性が高く、かつ相手が自分からはあまり話さないような質問が良いでしょう。
すると、相手の心には「自分から頼みごとをした以上、何かを返さねばならない」という「返報性の原理」と呼ばれる心理作用が働きます。
相手はあなたに自分の大事な情報を教えなくてはならないという気持ちになります。しかし、業務上、あるいは立場上言えない、守秘義務があるなど、教えたくない感情、教えられない事情も無視できない、ということになります。
その結果、相手は認知的不協和の状態に陥り、その解消のために少しずつあなたから距離をとるようになっていくのです。
なかなか、とっさにそんなこと聞けないよ!と思うと思うのですが、相手がベンジャミン・フランクリン効果を使おうと思っているのであれば、頼み事は一定程度繰り返されるはずです。一度目のアクションでクリアできなくても大丈夫です。次回以降に向けて、ネタ帳にでも書き留めておきましょう。
5 キャリア形成に邪魔が入らないように
自分を嫌っている人がいる、人間関係がうまくいかないというのは、人がその場で働き続けるために、障壁になることが多々あります。
そのような場合に、すぐに職場を変える選択肢をとれる人は実際は少ないでしょうし、すぐに職場を変えてしまうことのリスクを皆さんご存知ですから、その場で嫌な思いをしながら働かなければならないということもあるでしょう。
しかし、ベンジャミン・フランクリン効果を使って、人間関係を少しでもうまく構築できれば、その組織でのキャリア形成はスムーズにいくことが多くなりますし、何より、楽しく働くことができるようになります。
ベンジャミン・フランクリン効果を使って、改善した関係性の中から、よいロールモデルや、メンターが見つかったり、新しいキャリアパスを示してもらえるなんてこともあるかもしれません。
人間関係をうまく構築するコツは、後天的に取得することが可能です。是非、職場で実践してみていただき、皆さんのキャリア形成に役立ててください。
そのような場合に、すぐに職場を変える選択肢をとれる人は実際は少ないでしょうし、すぐに職場を変えてしまうことのリスクを皆さんご存知ですから、その場で嫌な思いをしながら働かなければならないということもあるでしょう。
しかし、ベンジャミン・フランクリン効果を使って、人間関係を少しでもうまく構築できれば、その組織でのキャリア形成はスムーズにいくことが多くなりますし、何より、楽しく働くことができるようになります。
ベンジャミン・フランクリン効果を使って、改善した関係性の中から、よいロールモデルや、メンターが見つかったり、新しいキャリアパスを示してもらえるなんてこともあるかもしれません。
人間関係をうまく構築するコツは、後天的に取得することが可能です。是非、職場で実践してみていただき、皆さんのキャリア形成に役立ててください。