不妊治療と女性のキャリア~不妊治療の5つの困難~
不妊治療と聞いて、皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか。
女性の働き方については、日々様々な情報が更新され、結婚・妊娠・出産・育児については、どうやって男性も参加していくか、どのように職場でサポートをしていくかについて、制度改定も行われてきています。
不妊治療についても、2022年4月に保険適応となり、徐々に制度化が進んでいますが、なかなか理解がされない部分も多く残されているのが現状かと思います。
実は、女性のキャリア形成において、不妊治療というのも大きなターニングポイントになっていますので、今回は、不妊治療とキャリア形成について話をしていきたいと思います。
女性の働き方については、日々様々な情報が更新され、結婚・妊娠・出産・育児については、どうやって男性も参加していくか、どのように職場でサポートをしていくかについて、制度改定も行われてきています。
不妊治療についても、2022年4月に保険適応となり、徐々に制度化が進んでいますが、なかなか理解がされない部分も多く残されているのが現状かと思います。
実は、女性のキャリア形成において、不妊治療というのも大きなターニングポイントになっていますので、今回は、不妊治療とキャリア形成について話をしていきたいと思います。
1 不妊治療とはどういった治療なのか
不妊治療は、何らかの理由で、自然に妊娠できない男女に対して、医療的にその問題点を解決していく治療になります。
不妊治療というと、女性が行うもので、なので女性にしか問題がないと思われていますが、男女それぞれに問題があるケースというのは割合としては半々であり、実は男性に問題があるケースがあることはあまり知られていません。
また、男女それぞれに問題がなくても、相性の問題がありますし、まだまだ原因不明の部分も残されています。
そして、加齢は男女共に生殖能力に大きく影響をしますので、晩婚化等は大きく影響を及ぼしていると言われています。
詳細については専門医の書かれている情報発信を是非ご覧ください。
不妊治療というと、女性が行うもので、なので女性にしか問題がないと思われていますが、男女それぞれに問題があるケースというのは割合としては半々であり、実は男性に問題があるケースがあることはあまり知られていません。
また、男女それぞれに問題がなくても、相性の問題がありますし、まだまだ原因不明の部分も残されています。
そして、加齢は男女共に生殖能力に大きく影響をしますので、晩婚化等は大きく影響を及ぼしていると言われています。
詳細については専門医の書かれている情報発信を是非ご覧ください。
不妊治療の3つのステップ
不妊治療には、大きく3つのステップがあります。一つ目は「タイミング法」、二つ目は「人工授精」、三つ目が高度不妊治療と呼ばれる「体外受精・顕微授精」ということになります。
一つずつ、簡単にご紹介をしていきたいと思います。繰り返しになりますが、詳細や正確なところについては、専門医の発信しているサイトをご覧ください。
一つずつ、簡単にご紹介をしていきたいと思います。繰り返しになりますが、詳細や正確なところについては、専門医の発信しているサイトをご覧ください。
タイミング法
一つ目は、タイミングだけがあっていなくて妊娠に至っていない男女に適している「タイミング法」で、基礎体温などを計測し、その変化を見て性交渉のタイミングを計ります。
夜勤がある方で、基礎体温をしっかり計測しにくい方については、別の手段を考えないといけない部分もありますが、妊娠しにくい方が一番最初に試す方法であると言えるでしょう。
費用としては、基礎体温を測るための温度計があれば開始できるという点で、一番負担の少ない方法です。
夜勤がある方で、基礎体温をしっかり計測しにくい方については、別の手段を考えないといけない部分もありますが、妊娠しにくい方が一番最初に試す方法であると言えるでしょう。
費用としては、基礎体温を測るための温度計があれば開始できるという点で、一番負担の少ない方法です。
人工授精
次に、人工授精です。人工授精は、何らかの問題で、卵子と精子が自然に出会うことができない時に用いる方法です。
例えば、性交渉ができないとか、精子の数が少なかったり、運動率が悪かったりするケースです。
受精や着床には問題がない、というケースであれば妊娠に至ることも十分に考えられます。
精子をスポイトで卵子近くに届ける方法になりますので、ここまでの段階であれば比較的対応できる病院も多いのが利点になります。
費用についても、そこまで高額ではないことと、身体的な負担も少なく済むので、タイミング法からの最初のステップアップとして選択する方が多い方法です。
例えば、性交渉ができないとか、精子の数が少なかったり、運動率が悪かったりするケースです。
受精や着床には問題がない、というケースであれば妊娠に至ることも十分に考えられます。
精子をスポイトで卵子近くに届ける方法になりますので、ここまでの段階であれば比較的対応できる病院も多いのが利点になります。
費用についても、そこまで高額ではないことと、身体的な負担も少なく済むので、タイミング法からの最初のステップアップとして選択する方が多い方法です。
体外受精・顕微授精
多くがタイミング法や人工授精を試しても妊娠できなかった方がステップアップとして選択される方法です。
受精や着床に問題があるケースでも選択できる治療方法になります。
治療開始時に血液検査や精子の状態なども調べて、合った治療方法を選択していきますが、大きくはホルモン治療等を併用する高刺激法と、最低限のホルモン治療で対応する低刺激法があります。
どちらの方法でも、頻回の通院と採血や注射、内診などが必要とし、その結果により急な来院が必要になるケースがあります。
「明日午前中にもう一度来てください」(来れないなら、今周期は治療がうまくいきませんよ)ということが良く起こります。
費用としては、自費診療になりますので、非常に高額の費用が発生することと、これ以外の方法では妊娠が難しいケースが多いため、実績の高い病院に患者が殺到する状態になっています。
自治体にもよりますが、元々は助成金という形で費用負担がされるケースがありましたが、2022年4月に保険診療ができるようになり、費用負担についてはかなり軽減されてくる流れになっています。
受精や着床に問題があるケースでも選択できる治療方法になります。
治療開始時に血液検査や精子の状態なども調べて、合った治療方法を選択していきますが、大きくはホルモン治療等を併用する高刺激法と、最低限のホルモン治療で対応する低刺激法があります。
どちらの方法でも、頻回の通院と採血や注射、内診などが必要とし、その結果により急な来院が必要になるケースがあります。
「明日午前中にもう一度来てください」(来れないなら、今周期は治療がうまくいきませんよ)ということが良く起こります。
費用としては、自費診療になりますので、非常に高額の費用が発生することと、これ以外の方法では妊娠が難しいケースが多いため、実績の高い病院に患者が殺到する状態になっています。
自治体にもよりますが、元々は助成金という形で費用負担がされるケースがありましたが、2022年4月に保険診療ができるようになり、費用負担についてはかなり軽減されてくる流れになっています。
2 不妊治療の5つの困難
不妊治療については、ぼんやりと「大変そう」と知っていらっしゃる方も多いと思いますが、自分自身や自分の近しい方に経験者がいないと、何が大変なのかを知る機会はなかなかないのではないでしょうか。
私自身も不妊治療経験者で、顕微授精で治療を行い、子供を出産しています。また、周囲にも不妊治療経験者が比較的多く、友人たちから聞いた内容等も含めて、不妊治療の5つの困難についてご紹介していきたいと思います。
私自身も不妊治療経験者で、顕微授精で治療を行い、子供を出産しています。また、周囲にも不妊治療経験者が比較的多く、友人たちから聞いた内容等も含めて、不妊治療の5つの困難についてご紹介していきたいと思います。
心の問題
日本は、非常にお産が安全な国で、新生児の死亡率は諸外国と比べても非常に低いのです。
その為なのか、妊娠出産については、「病気ではない」「安全」「普通はちゃんと産まれる」といった印象がある方が多いと感じています。
また、「自分は不妊治療をしている」と大っぴらに公開をする人は少ないので、関心がない人はより情報に触れずらくなりますので、余計に妊娠するまでに困難を抱えている人はいない、という意識が強くなってしまいます。
そして、不妊は女性の問題であるという意識が強いということもあり、治療をしている人自身が「自分は女として欠陥がある」と感じてしまうのです。
「皆は普通に妊娠できているのに、私はできない」「友人の妊娠を喜べない私は、心の狭いダメな人間だ」といった負の感情のループにはまってしまいます。
周囲も、悪意なく「子供はまだ?」「子供はいた方がいいよ」なんて言ってきますので、このループからなかなか抜け出せない方は多いようです。
その為なのか、妊娠出産については、「病気ではない」「安全」「普通はちゃんと産まれる」といった印象がある方が多いと感じています。
また、「自分は不妊治療をしている」と大っぴらに公開をする人は少ないので、関心がない人はより情報に触れずらくなりますので、余計に妊娠するまでに困難を抱えている人はいない、という意識が強くなってしまいます。
そして、不妊は女性の問題であるという意識が強いということもあり、治療をしている人自身が「自分は女として欠陥がある」と感じてしまうのです。
「皆は普通に妊娠できているのに、私はできない」「友人の妊娠を喜べない私は、心の狭いダメな人間だ」といった負の感情のループにはまってしまいます。
周囲も、悪意なく「子供はまだ?」「子供はいた方がいいよ」なんて言ってきますので、このループからなかなか抜け出せない方は多いようです。
身体の問題
不妊治療には、排卵誘発剤等も含めてホルモンバランスなどに対して直接的にアプローチする方法が取られることがあります。
例えば、卵子がなかなか育たなかったり、採卵できない場合に、服薬や注射などの治療が平行して取られることがあります。
投薬等により、めまいや吐き気が出る方もいますし、イライラしたり情動不安定になる方もおり、身体的な負担感を訴える方は非常に多くなっています。
また、特に体外受精や顕微授精までの高度不妊治療に到達する場合は、通院ごとに採決をしたり内診が行われたりするため、投薬と合わせて身体的な負担が多くなります。
さらに、体外受精や顕微授精などは、できる医療機関も限られており、実績のある病院に患者が殺到していくことになるので、非常に遠い病院へ通院する方も多いのです。私が通院していた都内の有名病院でも、スーツケース片手に通院している方が結構いらっしゃいました。
治療そのものの身体的な負荷だけでなく、それ以外の間接的な負荷も多いにあるのが現状です。
例えば、卵子がなかなか育たなかったり、採卵できない場合に、服薬や注射などの治療が平行して取られることがあります。
投薬等により、めまいや吐き気が出る方もいますし、イライラしたり情動不安定になる方もおり、身体的な負担感を訴える方は非常に多くなっています。
また、特に体外受精や顕微授精までの高度不妊治療に到達する場合は、通院ごとに採決をしたり内診が行われたりするため、投薬と合わせて身体的な負担が多くなります。
さらに、体外受精や顕微授精などは、できる医療機関も限られており、実績のある病院に患者が殺到していくことになるので、非常に遠い病院へ通院する方も多いのです。私が通院していた都内の有名病院でも、スーツケース片手に通院している方が結構いらっしゃいました。
治療そのものの身体的な負荷だけでなく、それ以外の間接的な負荷も多いにあるのが現状です。
お金の問題
次の問題は、お金の問題です。
不妊治療はほぼ自費診療ということになりますので、請求される金額というのもかなりな額になります。
1周期で30万円~40万円程度かかることも多く、私自身も半年間の治療で軽自動車が新車で1台買えるくらいの費用を費やしました。
自治体によっては、助成金という形でお金が部分的に出ていますが、収入による上限があったり、年齢や治療回数により負担額が変わってくる場合が多く、全額自費負担で治療を行っている方も多く、治療をし、子供を持つ選択ができるようにという声が大きくなっていました。
2022年4月より、人工授精や体外受精や顕微授精などについても、保険診療が行われるようになり、条件付きで窓口負担は3割負担になりました。これは、「機能性不妊」「一般不妊治療が無効」「卵管性不妊」「男性因子(閉塞性無精子症など)」の4つの条件のうち、1つ以上を満たしていれば可能ということになっています。
「一般不妊治療が無効」というのは、ようは人工授精で妊娠できなかった、ということになりますが、加齢が不妊の一つの理由であることから考えると、長々人工授精をすることは医学的には正解ではありませんが、現状「一般不妊治療が無効」というのが「何回失敗しているか」というような制限がないため、手探りになっている部分があるようです。
不妊治療は、その「妊娠できない理由」が原因不明であることも多く、一般的な病院で受ける治療以外に針治療や漢方、サプリメントなど様々な民間療法が存在しているようですので、そういったものに支払うお金がかかる方もいらっしゃいます。
そして、こういった治療に直接的にかかる費用だけでなく、例えば仕事を休んだり、あるいは治療のために転職、退職をする方などもいるため、「収入が得られなくなった」という意味でのお金の問題が発生することがあります。
転職・退職については、治療のために体調を整える必要性があるから、という理由以外に、治療を受けるために急な休みを取らなければならないのですが、そういった点に理解がない、あるいは対応できる企業体力がないといった場合に、勤務しながら治療を続けることが難しいケースが出てきてしまいます。
不妊治療はほぼ自費診療ということになりますので、請求される金額というのもかなりな額になります。
1周期で30万円~40万円程度かかることも多く、私自身も半年間の治療で軽自動車が新車で1台買えるくらいの費用を費やしました。
自治体によっては、助成金という形でお金が部分的に出ていますが、収入による上限があったり、年齢や治療回数により負担額が変わってくる場合が多く、全額自費負担で治療を行っている方も多く、治療をし、子供を持つ選択ができるようにという声が大きくなっていました。
2022年4月より、人工授精や体外受精や顕微授精などについても、保険診療が行われるようになり、条件付きで窓口負担は3割負担になりました。これは、「機能性不妊」「一般不妊治療が無効」「卵管性不妊」「男性因子(閉塞性無精子症など)」の4つの条件のうち、1つ以上を満たしていれば可能ということになっています。
「一般不妊治療が無効」というのは、ようは人工授精で妊娠できなかった、ということになりますが、加齢が不妊の一つの理由であることから考えると、長々人工授精をすることは医学的には正解ではありませんが、現状「一般不妊治療が無効」というのが「何回失敗しているか」というような制限がないため、手探りになっている部分があるようです。
不妊治療は、その「妊娠できない理由」が原因不明であることも多く、一般的な病院で受ける治療以外に針治療や漢方、サプリメントなど様々な民間療法が存在しているようですので、そういったものに支払うお金がかかる方もいらっしゃいます。
そして、こういった治療に直接的にかかる費用だけでなく、例えば仕事を休んだり、あるいは治療のために転職、退職をする方などもいるため、「収入が得られなくなった」という意味でのお金の問題が発生することがあります。
転職・退職については、治療のために体調を整える必要性があるから、という理由以外に、治療を受けるために急な休みを取らなければならないのですが、そういった点に理解がない、あるいは対応できる企業体力がないといった場合に、勤務しながら治療を続けることが難しいケースが出てきてしまいます。
夫婦関係の問題
次に、夫婦関係の問題です。
繰り返し述べているように、不妊治療は、男女ともに、あるいは相性の問題もあり、実際には夫婦どちらの問題でもありますが、治療の実態としては、女性側に治療の実質があるケースが多いのが実情です。
不妊治療に対しての知識や意識の差異が夫婦間である場合、いわゆる「温度差」として表面化し、夫婦関係が悪くなってしまうことがあります。
例えば、妻は一生懸命治療に臨んでいるのに、夫の協力が得にくい、とか、夫の家族が妻に孫の催促をするような形でプレッシャーを与えてくることを夫が制御できない、といったようなことがあります。
女性は、ただでさえ心の問題を抱えやすく、夫婦で治療に一緒に臨んでいる状態という「一緒に頑張る」という安心感を求めることがありますが、男性は不安定になっている妻にどう対応したらよいかわからないというケースも含めて、歩みを一緒に進めていくことができないということもあります。
この部分については、十分な知識やお互いに治療の過程や現在の気持ちなどについて、共有したり、言語化したりなどしながら、十分なコミュニケーションを取る必要性があります。
繰り返し述べているように、不妊治療は、男女ともに、あるいは相性の問題もあり、実際には夫婦どちらの問題でもありますが、治療の実態としては、女性側に治療の実質があるケースが多いのが実情です。
不妊治療に対しての知識や意識の差異が夫婦間である場合、いわゆる「温度差」として表面化し、夫婦関係が悪くなってしまうことがあります。
例えば、妻は一生懸命治療に臨んでいるのに、夫の協力が得にくい、とか、夫の家族が妻に孫の催促をするような形でプレッシャーを与えてくることを夫が制御できない、といったようなことがあります。
女性は、ただでさえ心の問題を抱えやすく、夫婦で治療に一緒に臨んでいる状態という「一緒に頑張る」という安心感を求めることがありますが、男性は不安定になっている妻にどう対応したらよいかわからないというケースも含めて、歩みを一緒に進めていくことができないということもあります。
この部分については、十分な知識やお互いに治療の過程や現在の気持ちなどについて、共有したり、言語化したりなどしながら、十分なコミュニケーションを取る必要性があります。
いつ辞めるか問題
最後に、治療をいつ辞めるのかという問題があります。
様々な問題がありつつも、治療をすることで妊娠できるかもしれないと、誰しも望みをかけながらやっています。
その為、妊娠をして辞められない限りは、いつ辞めるのか、という問題を同時に考えていくことになります。
年齢的に、あるいは、金銭的に、身体的に、などどのタイミングで辞めるのかについては、葛藤を伴うわけです。つまり、治療を辞めることイコール、妊娠できない、子供を産めないということになりますので、なかなかその決心がつかない方が多いようです。
「次は妊娠できるかもしれない」と思うからです。
なので、年齢、あるいは金額、あるいは治療回数などで区切りを予め決めているご夫婦もいらっしゃいます。
治療しさえすれば、妊娠が確実にできるものではないということを考えると、よりその悩みが深くなると言えるでしょう。
様々な問題がありつつも、治療をすることで妊娠できるかもしれないと、誰しも望みをかけながらやっています。
その為、妊娠をして辞められない限りは、いつ辞めるのか、という問題を同時に考えていくことになります。
年齢的に、あるいは、金銭的に、身体的に、などどのタイミングで辞めるのかについては、葛藤を伴うわけです。つまり、治療を辞めることイコール、妊娠できない、子供を産めないということになりますので、なかなかその決心がつかない方が多いようです。
「次は妊娠できるかもしれない」と思うからです。
なので、年齢、あるいは金額、あるいは治療回数などで区切りを予め決めているご夫婦もいらっしゃいます。
治療しさえすれば、妊娠が確実にできるものではないということを考えると、よりその悩みが深くなると言えるでしょう。
3 不妊治療とキャリア形成
ここまで述べたように、不妊治療というのは、それが第一子であろうと、第二子以降であろうと、様々な困難を伴います。
不妊治療は、ホルモンバランスや卵子の成熟や排卵により治療の段階が変わってきますので、「明日朝来院してください」といったことが容易に起こります。
また、注射による治療をされている方も同様に、毎日朝注射を受けに来てください、ということになるケースもあります。
そうなると、自由度の高い、あるいは裁量権の多い仕事である以外は、かなり休みを取得しないといけないですし、休んだ分の仕事を他の方になっていただけなければならないですし、ほとんどが「急に」起こることになりますので、頼む方としても、頼まれる方としても負荷が大きいということになります。
そうなると、自分のキャリアを前向きに考えるどころの話ではなく、治療期間中は、毎日綱渡りで過ごさざるを得なくなる時期ということになってしまいます。
しかも、治療の成功はイコール妊娠ということになりますので、ここからは妊娠出産育児というライフイベントのオンパレード、ということになります。
そうなると、自分自身のキャリアを数年単位で後ろ倒しにしたり、あるいは、「今後はキャリアアップを考えられない」という思考になってしまう方も多いのです。
これは、不妊治療ならではの問題であると考えていますし、残念ながら、現状抜本的な解決策はないと、言わざるを得ないと思います。
幸い、現在の流れとしては、女性の社会進出が進み、晩婚化が進んでいる一方、出産までにキャリアを一定程度積み上げている方も多くいらっしゃいますので、しばらくキャリアアップ、キャリア形成が中断したとしても、耐えうるキャリアを獲得できる方もいらっしゃいます。
治療中は、なかなか難しい部分は多いでしょうが、仕事を休みがちになる一方で、通院中の待ち時間をうまく使って勉強をされている方、PCを持ち込んで仕事をしている方も多く見かけます。
もしかしたら、テレワークが市民権を得た現在だからこそ、今までとは違ってキャリア形成に及ぼす影響を少なくできるのかもしれません。
不妊治療は、ホルモンバランスや卵子の成熟や排卵により治療の段階が変わってきますので、「明日朝来院してください」といったことが容易に起こります。
また、注射による治療をされている方も同様に、毎日朝注射を受けに来てください、ということになるケースもあります。
そうなると、自由度の高い、あるいは裁量権の多い仕事である以外は、かなり休みを取得しないといけないですし、休んだ分の仕事を他の方になっていただけなければならないですし、ほとんどが「急に」起こることになりますので、頼む方としても、頼まれる方としても負荷が大きいということになります。
そうなると、自分のキャリアを前向きに考えるどころの話ではなく、治療期間中は、毎日綱渡りで過ごさざるを得なくなる時期ということになってしまいます。
しかも、治療の成功はイコール妊娠ということになりますので、ここからは妊娠出産育児というライフイベントのオンパレード、ということになります。
そうなると、自分自身のキャリアを数年単位で後ろ倒しにしたり、あるいは、「今後はキャリアアップを考えられない」という思考になってしまう方も多いのです。
これは、不妊治療ならではの問題であると考えていますし、残念ながら、現状抜本的な解決策はないと、言わざるを得ないと思います。
幸い、現在の流れとしては、女性の社会進出が進み、晩婚化が進んでいる一方、出産までにキャリアを一定程度積み上げている方も多くいらっしゃいますので、しばらくキャリアアップ、キャリア形成が中断したとしても、耐えうるキャリアを獲得できる方もいらっしゃいます。
治療中は、なかなか難しい部分は多いでしょうが、仕事を休みがちになる一方で、通院中の待ち時間をうまく使って勉強をされている方、PCを持ち込んで仕事をしている方も多く見かけます。
もしかしたら、テレワークが市民権を得た現在だからこそ、今までとは違ってキャリア形成に及ぼす影響を少なくできるのかもしれません。
4 不妊治療と男性の理解
そして、このように不妊治療に臨むことになった夫婦が、一緒にパートナーシップを結び、歩んでいくには、男性の知識や意識の獲得も非常に重要です。
先日、不妊治療の無料勉強会を開催しましたが、WEB開催だったこともあってか、半数が男性という構成で行われました。
そこでは、一生懸命寄り添っていたつもりだったけど、あれでよかったのか、もっと何か出来たのでは、あの時にどうやって声掛けをしたら良かったのか、と葛藤されている男性のお話を聞くことができました。
男性に理解をしてほしいと思う一方、女性側は女性側で男性の葛藤を理解できていたのだろうか、と気づかされた、よい時間になりましたし、不妊治療を体験された女性からも、同様の発言がありました。
気持ちを理解してほしいと思う一方、自分自身からどういう気持ちなんだ、とか、どういう風にしてほしいんだ、という表明をしないままになっている方も多いのではないか、という話も出ていました。
夫婦は、家族ですし、一緒に人生を歩んでいくパートナーとして、心、身体、財産、キャリアをお互いに把握・理解し、受け止め合い、どの形が一番自分達の夫婦にとって良いのかを考えて選択していくことは、不妊治療に限らず、非常に重要であるように思います。
キャリアは人生の一部でありますので、お互いにより良い人生を歩むには、一緒に荷物を持ち、お互いのキャリアを尊重できるようなパートナーシップは非常に重要であり、理想であると思います。
不妊治療は大変な経験となり、「黒歴史」と表現される方もいる一方、苦しい状況だからこそ、どのように乗り越えていくのかは、余裕がある時にしっかり夫婦で話し合っておけるとよいのではないか、と考えています。
先日、不妊治療の無料勉強会を開催しましたが、WEB開催だったこともあってか、半数が男性という構成で行われました。
そこでは、一生懸命寄り添っていたつもりだったけど、あれでよかったのか、もっと何か出来たのでは、あの時にどうやって声掛けをしたら良かったのか、と葛藤されている男性のお話を聞くことができました。
男性に理解をしてほしいと思う一方、女性側は女性側で男性の葛藤を理解できていたのだろうか、と気づかされた、よい時間になりましたし、不妊治療を体験された女性からも、同様の発言がありました。
気持ちを理解してほしいと思う一方、自分自身からどういう気持ちなんだ、とか、どういう風にしてほしいんだ、という表明をしないままになっている方も多いのではないか、という話も出ていました。
夫婦は、家族ですし、一緒に人生を歩んでいくパートナーとして、心、身体、財産、キャリアをお互いに把握・理解し、受け止め合い、どの形が一番自分達の夫婦にとって良いのかを考えて選択していくことは、不妊治療に限らず、非常に重要であるように思います。
キャリアは人生の一部でありますので、お互いにより良い人生を歩むには、一緒に荷物を持ち、お互いのキャリアを尊重できるようなパートナーシップは非常に重要であり、理想であると思います。
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