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新人看護師のキャリア形成

新人看護師のキャリア形成

新人看護師のキャリア形成

憧れの看護師として働き始めたものの、理想と現実のギャップに悩んでいらっしゃる方はいませんか?
想像以上の激務、周囲の看護師達との難しい人間関係、そんな悩みを抱える新人看護師さんは多いのではないでしょうか?
特に注意されたり、怒られたりすると自分は看護師に向いていないのではないかと考えてしまいますよね。そんな中でキャリアアップなんて考えられない、と思う方もいらっしゃるでしょう。

でも、安心してください。慣れない環境で新しいことを覚えるのが一番しんどいのです。これからはだんだんと余裕が出てきます。

今回は、そんな新人看護師のキャリア形成について触れたいと思います。

1 新人看護師のリアリティショックと教育制度

1年目は慣れない環境で覚えることも多く、多くの看護師にとって一番苦しい時期です。
先輩看護師が今軽々やっている仕事も、苦労して身に着けた知識と技術に支えられています。

約8割の看護師が1年目の段階で一度は「辞めたい」と考えたことがあると言われています。これは新人看護師の多くが経験することで通過儀礼といっても過言ではありません。ではなぜ新人看護師は仕事を辞めたいと考えるのでしょうか。

多くの看護師が入職して最初に苦労することのひとつに理想と現実のギャップがあります。これは「リアリティショック」と呼ばれ、思い描いていた仕事や職場環境とのイメージと実際の現場で経験することの違いを消化しきれずに、モチベーションが下がるなどの反応が起こることを指しています。

1年目のうちはできることが限られ、覚えることがたくさんあります。失敗の方が多いでしょう。特に1年目は指導されると自分の知識不足と必要以上に重く受け止める傾向があり「向いていない」「辞めたい」という感情に繋がってしまうケースが多く見られます。

もう一つは、新人看護師に限ったことではありませんが人間関係も大きな要因になります。特に1年目のうちは目の前の業務で精一杯で周囲に気を使う余裕がなく、人間関係の複雑さに対応する気力も起きないでしょう。他にもプリセプターとの相性や同期との技術面の差に悩む看護師も少なくありません。

こういった状態を抜け出していくには、普段の仕事で経験を積み重ねていくことが一番大きな糧になりますので、院内で設けられている教育機会についても確認をしていきましょう。

病院によって違いはありますが、教育プログラムが設定されており、それに沿って看護師としての知識や技術を習得していきます。
多くの病院で導入されているのがプリセプター制度です。
この制度は、プリセプターと呼ばれるある程度の経験を積んだ看護師がマンツーマンで指導していきます。新人看護師(プリセプティ)はプリセプターを模範に技術を習得します。この制度には、新人看護師の技術の習熟度が把握しやすいことや年齢の近いプリセプターが付くことで質問や相談がしやすいといったメリットがあります。

一方、お互いの相性の問題、プリセプターに負担がかかる、プリセプター不在時の対応に困る、などデメリットもあることが現実です。なので最近ではマンツーマンにこだわらず、複数で指導に加わりチームで新人看護師の指導にあたる病院も増えてきています。

新人看護師の年間スケジュール(例)

【4月~5月】

オリエンテーションや院内研修などが多く職場に慣れていく期間となっています。
シャドーイングを行いながら基本的な看護技術を身に付けていきます。また、他部門の見学なども行われることがあります。

【6月~7月】

3ヶ月が経過し、自分の力で基本的な看護技術を行うことができるようになってくる時期です。
早い人は夜勤のシャドーイングが始まります。夏のボーナスの支給もこの時期にあります。前年度の実績により支払いがありますので、わずかな金額になりますが、初ボーナスはちょっと嬉しい出来事になりますね。

【8月~9月】

患者の受け持ちが始まることが多いようです。看護師になって半年、指導を受けながらより難易度の高い看護技術を身に付けていきます。

【10月~11月】

日勤業務自立。サポートを受けつつも主体的に行動していきます。受け持ちの患者さんの数も少しずつ増えていきます。
夜勤も本格的になり疲れが出てくる時期でもあります。

【12月~1月】

夜勤でも自立の時期になります。1人で任される業務も増えていきますので、少々プレッシャーがかかる時期でもあります。冬のボーナスが支給されます。夏とは違い満額支給されることが多いです。

【2月~3月】

少しリスクの高い、人工呼吸器や気管切開を使用する患者も受け持つようになります。
1年間を振り返り2年目に向けた準備を始めます。

2 看護師の給与等の待遇は?

コロナ禍では大きな注目を浴びた看護師。看護師は給料が高いと言われますが実際はどうなのでしょうか。ここでは看護師の初任給やボーナスといった給与事情を詳しく紹介していきます。

日本看護協会が2019年に公表した「病院看護実態調査」の結果では、2020年新卒看護師の初任給の平均基本給与額は20万円程度となっています。この数字だけ見ると看護師の初任給が特別高いようには感じません。
実際にはここに資格手当や夜勤手当などが加わり、支給されています。諸手当を含んだ平均給与総額は27万円程で他業種と比較すると看護師の初任給は高い傾向です。

最終学歴ごとに看護師の初任給についても、最近は学歴によって大きな差がないことが分かります。ですが、大規模病院や大学病院では学歴によって差が開く場合もあります。これは、求人票等事前に情報が入手できますので、確認をしておきましょう。

一般企業と同様、看護師のボーナスも夏と冬に支給されるのが一般的です。1年目の場合、夏のボーナスは入職して日が浅い為満額支給されることは少ないですが、一方、冬のボーナスは満額支給されることが多いです。ただし、ボーナスは実績給ですので、経営状態等の影響を受けることも頭に入れておきましょう。

ボーナスは基本給の〇か月分、という形で支給されることが多いので、諸手当の金額が高いよりも、基本給が高い方が手取りが増えるということもよくあることですので、総支給額だけでなく、基本給についても確認をしておきましょう。

3 看護師の離職率

多くの看護師が新人時代に一度は「辞めたい」と考えたことがあることがわかりました。では実際に退職した看護師はどれくらいいるのでしょうか。「病院看護実態調査」によると新卒看護師の離職率は7.8%と全体の10.7%よりも低い結果でした。

看護師の離職率は全体で10%~11%、新卒看護師で7.5%~7.9%を横ばいの状態がしばらく続いています。決して低い数字ではありませんが「看護師=離職率が高い」というイメージがある中で特別高いわけではないことがわかります。

つまり、辞めたいと思っていても、実際に決心して行動する人はそこまで多くないということになります。

安易に退職することが後悔につながってしまうことがあるという感情的な問題以外に、早期の退職をお勧めしない理由があります。

看護師にとって最初の1年は辛いこともあることが現実ですが、多くのことを吸収できる大事な時期でもあります。
特に1年目は周囲から様々なことを教えてもらう機会も多く、「教えてもらえる」貴重な時期でもあります。
このタイミングで転職してしまうと本来1年目で身に付けるべき技術や経験を積むことができず同期の看護師と差が生まれてしまうことがあります。転職先で一年目と同様に扱ってもらうことができないことが多いからです。

また、1年目での転職は、面接時に「また辞めてしまうのではないか」と誤解を招き転職のハードルが上がってしまうことがあります。人手不足の病院であれば即戦力の人材を求めている場合が多く、採用されたにしても十分な教育を受けることができないといったリスクが出てきてしまうからです。退職した理由にもよりますが、本末転倒になってしまうなんてこともあるかもしれません。

また、希望する病院や診療科目があったとしても臨床経験3年以上など条件付きの求人も多くあります。

また、早期の退職は仕事を辞めることへのハードルを下げてしまう、という影響もあります。少しでも嫌なことがあると「辞める」という選択肢しか浮かばず何度も転職を繰り返すことになってしまいます。退職以外の方法で解決するスキルを養うことも重要になってきます。

看護師として十分な技術が身についていない状態で辞めるのは良くないこととわかっていても、適切な対処法がわからないと辞めたいという気持ちだけが大きくなっていってしまいますよね。1年目の看護師に多い辞めたい原因別の対処法を次の項でご紹介いたします。

4 辞めたいと思う時の対処方法

自分一人で抱え込まずに職場の人に相談してみましょう。
同じことで悩み乗り越えた先輩看護からアドバイスがもらえるかもしれません。

★ご相談はお気軽にお寄せください

また、知識や技術という点では、教えられたことのメモを取る、復習をすることが大切です。知識不足は経験と反復練習、勉強でしか補うことができません。仕事をしていると学生の頃のようにまとまった時間を確保することが難しくなってきます。なのでその日にあったことをメモして1日の終わりに復習する習慣を新人時代から身に付けておくことが重要になります。

人間関係を円滑にするためには信頼関係を築くことが必要です。話しかけにくい先輩であっても挨拶や業務の報告・連絡・相談を徹底して行うようにしましょう。報告・連絡・相談がしっかりしている後輩を邪険にする先輩は基本的にいないのです。

職場を変えて人間関係を一掃するのは簡単です。しかし、次の職場の人間関係が良好がどうかは働いてみないとわからないものです。つまり、転職した先でも同様のことが起こる可能性があるということです。苦手な人と付き合う対人スキルを養うことも時に必要です。

他にも休みの日にしっかりと休息を取る、息抜きをするなどもリフレッシュするのに効果的です。
1年目のうちは慣れない環境の中で、肉体的な疲れだけだはなく精神的な疲れも蓄積されています。休日や給料日を楽しみに前向きな気持ちを持つことも辛さを乗り越えるひとつの方法です。

4 それでも辞めたくなってしまった場合には

職場を変えずにできる対処方法を紹介していきましたが場合によっては職場を変えたほうが良いケースもあります。そのような場合には、我慢をせずに、退職を選択しましょう。
仕事のストレスや激務から健康面に影響が出た場合や休めない、残業代が支給されないなど労働基準法に反している場合、そこで長く働くことで自分の人生に悪影響を及ぼす可能性があります。このような場合は職場を変える必要があります。

1年目で転職を考える看護師は多く、実際に1年以内で転職した看護師も少なくありません。前項で述べたように、早期の転職はデメリットが多いのも事実ですので、衝動的な退職は避けて、慎重に考えましょう。

それでも気持ちが変わらないのであれば転職を視野に入れてみてください。

その時には、是非ご相談ください。
★ご相談はお気軽にお寄せください

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