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女性のキャリアとお金の話

女性のキャリアとお金の話

女性のキャリアとお金の話

女性のキャリアを考える時に、その周辺にあるお金の話というのは非常に重要な点であるように思います。

やりたい仕事があるが、年収が下がってしまうかもしれない。勤務時間や通勤時間。転職のために取得したい資格のための勉強にかかるお金、自分のやりがいと家族の時間との兼ね合い……など様々考えなければならないことが浮かんでくるのではないでしょうか。

また、やりたい仕事をしているが、周囲と比べていまいち年収が低い……など、「この仕事をしていてよいのだろうか」、なんて思う方もいるかもしれません。

一方、年収が高いからといって飛び込んだ仕事も、やりがいを得られなかったらつらいものになってくるかもしれません。

年収が上がることと、仕事の満足度や人生の幸福度が上がるわけではないので、余計に、です。

しかし、明確に分けて考えることができないキャリアとお金の話は、どこかでしっかりと腰を据えて考えていく必要性があります。

今日は、そんな時のための情報について紹介したいと思います。

1 まずは自分の価値観や人生観について考えよう

一概にお金、といっても、生活スタイルや価値観は人それぞれです。その為、お金はあればあっただけいい、と考えるのは非常に危険です。お金を中心に考えるだけでは、不十分だからです。

自分がどのような価値観を持っていて、それが満たされるのはどのような生活スタイルなのか。そういった内容をよく考えてみる必要性があります。

よく、転職を考える時に「今より収入が下がってしまうかもしれない」ということを考えて躊躇するケースがあります。転職をする場合、勤続年数が途切れますので、ボーナスがある会社では最初のボーナスは支払われないことが多いこともあり、特に家族を養っていかないといけない、なんて時には躊躇してしまう方が多いのは当然です。


これは男性にも女性にも当てはまることではないでしょうか。

単純に「お金が下がるから転職しない」「お金が上がるから転職しよう」だけでなく、何にどのくらいかかるから、という見積もりがないと、お金を中心に自分の仕事を選ぶことになってしまいます。

冒頭で述べたように、給与は確かに重要ですが、給与の多寡により得られる幸福については、ひとはすぐになれ、幸福感を継続して得られることがないことは研究で分かっています。もちろん、生活ができないほどである場合には考慮する必要性がありますが、自分の価値観や生活スタイルに合わせて必要だと思った給与を基本線にして考えないと、給与の多寡に振り回されてしまうでしょう。

私達キャリアコンサルタントは、お金についての相談に載ることはできません。しかし、自分自身の軸がどこにあるのか、何が自分にとって大事なのか、そういった価値観や自分自身のキャリアの軸について一緒に考えていくことが可能です。しかし、どうしてもこのお金との関係性はキャリアを「仕事」として意味づけている人が多い以上、外せない論点になっています。

2 収入と支出の割合や、節約にかかる人件費について考えよう

自分の価値観や生活スタイルについて考えたら、収入と支出、貯蓄に関する割合について考えてみましょう。また、節約にかかる人件費についても考える必要性があります。

よく、理想的なバランスとして、固定費45%、流動費35%、貯蓄20%という話があります。固定費は毎月必ずかかるお金ですので、例えば住宅ローンや携帯代金、保険料などが当てはまります。一度見直すことにより、継続して節約効果がある項目になります。

一方、違う枠組みで、それは消費か、浪費か、投資か、という考え方があります。ここで削るべきは浪費ということになると思いますが、生活スタイルにより、何を消費と考え、何を浪費と考えるのか、ということも変わってきます。

例えば、飲み会はどうでしょうか。一見、浪費とみることもできます。しかし、人脈づくりや、職場での円滑なコミュニケーションが目的になった場合では、これは浪費でなく投資という考え方もできるかもしれません。

逆に、節約のためにいくつも安いスーパーを回っている、というのはどうでしょうか。時間がない中で、時間という限りがある資源を浪費してしまう結果になっていないか、というのはよく考えてみる必要があるかもしれません。

こうやって、自分の仕事や生活に関して、いくつかのフレームで多角的に見てみることで、何が自分にとって必要不可欠で、どこであれば削れるのか、それによって、生活にどの程度余裕が生まれていくのか、などについて整理することができます。

そうすることで、結果的に収入が一時的に少なくなっても、自分のやりたい仕事にチャレンジすることができる、という選択肢が生まれてくるかもしれません。

お金については、私は専門家ではありませんが、キャリア形成を考える時にお金の問題は切っても切り離せないと常日頃考えています。しかし、キャリアを形成していく過程の中で、不必要にお金に邪魔されるのは、やはり本望ではないのです。

周囲の専門家に協力していただきながら、皆様の支援をしていきたいと考えています。

3 資産運用について考えよう

さて、最後に資産運用について考えてみましょう。

資産運用と言われると、急にきな臭く感じてしまうのは、非常に日本人らしい反応です。私も最近までそうでした。

実は世界的に見ても、日本人のマネーリテラシーは低く、「貯金をしていれば安心」と考えている人が非常に多いのです。

しかし、物価が上がれば相対的に同じ金額で購入できるもの、体験できるものの量や質が下がってしまいます。これは、すなわち「物価が上昇していく中で増えないお金を持っていることは、資産が目減りしていることと一緒」ということなのです。

例えばですが、ポテトチップスの値段は変わらないけど、中身は少なくなったな、となれば、これは値上げであり、同じ値段で買えるポテトチップスの量が変わったので、相対的には自分の持っているお金の価値が下がっている、ということです。

最近ではこういうのをサイレント値上げ、なんて言うようですが、物価上昇は実は国策でもあります。日銀のホームページでは、物価上昇率を2%上げることが目標として掲げられているのです。つまり、2%ずつ同じものを買うために払うお金が多く必要になるということになります。

つまり、2%ずつ自分の持っているお金も増えていないと、結果的に資産は下がっているということになります。

銀行の利息も非常に低いので、当然ながら2%なんてありえません。遠い昔、銀行の利息が非常に高い時代があった名残りで、「銀行に預けていれば安心」となっている現実もあるので、そこで思考がストップしてしまっているんですね。

自分に今後投資したり、例えば自分の子供がやりたいことをするためにお金を確保しておきたい場合は、未来に対してお金を準備しておく必要性があるわけですから、当然、この物価上昇を蔑ろに考えておくことはできません。

一方、投資というと非常にうさん臭く、詐欺なんではないか、と考える方も多いと思いますが、ギャンブル的な要素が多いのは「投機」と呼ばれ、得をする人もいれば、損をする人もいる、というものになります。競馬で全員が勝たないのと一緒です。一方、投資は成長を見通して企業にお金を貸す形になるので、その成長に応じて利率が設定され、お金が増えていくので、極端に言えば「全員勝つ可能性がある」ものになります。

投資にお金がたくさん回るようになれば、企業に投資される金額が増え、企業も思い切った戦略を立てて勝負することができ、発展していくことができます。貯金ではなく、投資をと言われる意味はそういったところにもあります。

5年後に資格を取りたいから、銀行にお金を預けておこう……、子供の教育費をためるために銀行にためておこう……といっても、必要になった時には物価上昇の兼ね合いもあり、必要な学費なども変わってきてしまうので、注意が必要です。

キャリア形成について、お金の知識が必要な理由について、ご紹介しました。
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