女性のキャリアについての研修会講師を担当しました
女性のキャリアについては、職場、あるいは個人で検討する以外に、職能団体等で話題になることがあります。
私が所属している職能団体は、30歳代までの比較的若い世代のキャリアについての悩みと、黎明期を支えてきてくれた50歳代以上のベテランのセカンドキャリアについて、が良く話題に上ります。
今回は、研修会で話題にした子育て世代の女性のキャリアについてご紹介したいと思います。
私が所属している職能団体は、30歳代までの比較的若い世代のキャリアについての悩みと、黎明期を支えてきてくれた50歳代以上のベテランのセカンドキャリアについて、が良く話題に上ります。
今回は、研修会で話題にした子育て世代の女性のキャリアについてご紹介したいと思います。
1 医療専門職のキャリア
私は、理学療法士の国家資格も持っており、普段は病院で管理職として勤務しています。
私達理学療法士は、作業療法士、言語聴覚士と3職種合わせてリハビリテーション職種としてまとめて話されることがあります。
医師や看護師等と異なり、まだまだ歴史の浅い専門職で、特に急激に増えた需要と乱立といってもよいほど増えた養成校の影響で、理学療法士は毎年1万人という数が新しく資格を取得して病院等へ就職しています。
作業療法士も言語聴覚士も理学療法士ほどではありませんが、コンスタントに資格取得者を輩出しています。
従来からの成功している人のキャリアと言えば、病院で勤務をして昇格していくという方、病院で勤務した後、養成課程のある大学の教員になるという方が主流で、ここ最近になって独立起業される方というパターンが出てきました。独立起業は、自費サービスの提供という方もいれば、訪問看護ステーションを設立するということもあります。
リハビリテーション職種は、安定して勤務ができるため、比較的に人気も高く、若い方も多いため、資格取得者の全体の平均(現在すでに勤務している人も合わせて)も30歳代前半と若いことが特徴です。年代も圧倒的に20-30歳代が多く、特に院内のポスト、大学教員のポストは既に概ね埋まってしまっており、キャリア・パスの上で渋滞が起きてしまっている状態になってきているのが現状です。
しかも、30歳代の子育て世代が多いため、男性にせよ、女性にせよ主戦力が働き方に制限があることがあり、余計にキャリア迷子を生むことになっているという現状があります。
私達理学療法士は、作業療法士、言語聴覚士と3職種合わせてリハビリテーション職種としてまとめて話されることがあります。
医師や看護師等と異なり、まだまだ歴史の浅い専門職で、特に急激に増えた需要と乱立といってもよいほど増えた養成校の影響で、理学療法士は毎年1万人という数が新しく資格を取得して病院等へ就職しています。
作業療法士も言語聴覚士も理学療法士ほどではありませんが、コンスタントに資格取得者を輩出しています。
従来からの成功している人のキャリアと言えば、病院で勤務をして昇格していくという方、病院で勤務した後、養成課程のある大学の教員になるという方が主流で、ここ最近になって独立起業される方というパターンが出てきました。独立起業は、自費サービスの提供という方もいれば、訪問看護ステーションを設立するということもあります。
リハビリテーション職種は、安定して勤務ができるため、比較的に人気も高く、若い方も多いため、資格取得者の全体の平均(現在すでに勤務している人も合わせて)も30歳代前半と若いことが特徴です。年代も圧倒的に20-30歳代が多く、特に院内のポスト、大学教員のポストは既に概ね埋まってしまっており、キャリア・パスの上で渋滞が起きてしまっている状態になってきているのが現状です。
しかも、30歳代の子育て世代が多いため、男性にせよ、女性にせよ主戦力が働き方に制限があることがあり、余計にキャリア迷子を生むことになっているという現状があります。
2 医療専門職の強みと弱み
医療専門職の強みは、何と言っても安定感があることです。
養成校が急増しており、確かにライバルは増えているわけですが、就職はほぼ間違いなくできますし、クビになることもほとんどないでしょう。
また、一旦退職しても再就職が比較的容易です。年齢が上がってくると制約は当然出てきますが、仕事に就けないということはあまり聞きません。
仕事は忙しく、責任も重いですが、その分やりがいもあったり、患者さんが良くなった時には大きな喜びがあります。
国家試験を通る必要性はありますし、ほとんどの職種で卒業前に実習等があり、いくつも関門がありますので、2年~6年の養成課程も楽とは言えませんが、それさえ通れば、国家資格の更新制度はどの仕事もありません。
一方、弱みは何でしょうか。
高い倫理観が必要な職種でもあるため、どの職種も非常にその職種としての理想像を刷り込むような教育をされます。
看護であればナイチンゲールの誓い、などがわかりやすいと思います。
非常に理想的な看護師像を掲げられますので、この激動にあって、ある種画一的な価値観を植え付けられるのです。
それが非常に人格に近いところに存在するため、その職種の枠組みを外れてキャリアを考えることが難しくなる側面があります。
先ほどの項でも述べたように、リハビリテーション職種に関してはキャリアの渋滞が起こっていることもありますので、その枠組みが足かせになることもあり得るでしょう。
また、医療職種は忙しく、体の大きな方を抱えたりすることも多く、切迫早産や切迫流産も多いという報告があります。
養成校が急増しており、確かにライバルは増えているわけですが、就職はほぼ間違いなくできますし、クビになることもほとんどないでしょう。
また、一旦退職しても再就職が比較的容易です。年齢が上がってくると制約は当然出てきますが、仕事に就けないということはあまり聞きません。
仕事は忙しく、責任も重いですが、その分やりがいもあったり、患者さんが良くなった時には大きな喜びがあります。
国家試験を通る必要性はありますし、ほとんどの職種で卒業前に実習等があり、いくつも関門がありますので、2年~6年の養成課程も楽とは言えませんが、それさえ通れば、国家資格の更新制度はどの仕事もありません。
一方、弱みは何でしょうか。
高い倫理観が必要な職種でもあるため、どの職種も非常にその職種としての理想像を刷り込むような教育をされます。
看護であればナイチンゲールの誓い、などがわかりやすいと思います。
非常に理想的な看護師像を掲げられますので、この激動にあって、ある種画一的な価値観を植え付けられるのです。
それが非常に人格に近いところに存在するため、その職種の枠組みを外れてキャリアを考えることが難しくなる側面があります。
先ほどの項でも述べたように、リハビリテーション職種に関してはキャリアの渋滞が起こっていることもありますので、その枠組みが足かせになることもあり得るでしょう。
また、医療職種は忙しく、体の大きな方を抱えたりすることも多く、切迫早産や切迫流産も多いという報告があります。
3 女性医療専門職のキャリア形成
ある調査では、女性というだけで就職や昇格で差別的な取り扱いを受けたと回答した理学療法士は半数近くに上りました。理学療法士は半数が女性で、女性管理職の割合も35%を超えています。その他一般的な企業に比べると女性管理職比率は非常に高いため、女性が働きやすく、昇格しやすい現場である一方、その数値です。
調べてみて、私自身も非常にショッキングな数値でした。
医師や看護師だけでなく、医療の現場は慢性的に人手不足であることもあったため、管理者側が産休育休が発生しやすい女性の雇用や昇格にしり込みしている可能性もあります。
では、医療専門職のキャリア形成について、どう考えていけばよいでしょうか。
職種ごとに事情は異なりますが、一点言えるのは、医療専門職もしっかり自分自身を考える必要性があるということです。
理想的な看護師、医師、理学療法士でなく、自分らしい、自分が望む方向性を改めて考えていく必要性があります。
職種としての理想像でなく、自分自身の将来像です。
自分が大事に思っていることは何か。何故大事に思っているのか。それが達成できたらどういう気持ちになるだろうか。
そんな気持ちに向き合って、自分自身が望むことの輪郭をはっきりさせていくことが重要です。
そして、それを自分の職場でしっかり上司や先輩、同僚と共有し、互いの価値観を理解し合っていくことが必要です。
自分のキャリアを何故、周囲と共有する必要性があるのでしょうか。
それは、まだまだ医療専門職のキャリア形成は、パラダイムシフトが必要な側面があるにも関わらず、あまり手が付けられていないのです。なので、ノウハウの蓄積も不十分です。特に、理学療法士などのリハビリテーション職種は職業としての歴史もまだ若く、管理職を現在になっている層も経験値が足りていない場合も多いにあるのです。
なので、しっかり皆で話し合って多様な価値観の存在を知り、共有することによって見えてくるものがあると思っています。
特に、年代層が似通っているということがあるので、結婚、妊娠、出産や、介護、病気療養などの問題が頻発するリスクも抱えているのです。
ノウハウの蓄積や、方向性の決定について議論する時間は、多ければよいゴール設定ができる可能性が高くなっていくと思います。
調べてみて、私自身も非常にショッキングな数値でした。
医師や看護師だけでなく、医療の現場は慢性的に人手不足であることもあったため、管理者側が産休育休が発生しやすい女性の雇用や昇格にしり込みしている可能性もあります。
では、医療専門職のキャリア形成について、どう考えていけばよいでしょうか。
職種ごとに事情は異なりますが、一点言えるのは、医療専門職もしっかり自分自身を考える必要性があるということです。
理想的な看護師、医師、理学療法士でなく、自分らしい、自分が望む方向性を改めて考えていく必要性があります。
職種としての理想像でなく、自分自身の将来像です。
自分が大事に思っていることは何か。何故大事に思っているのか。それが達成できたらどういう気持ちになるだろうか。
そんな気持ちに向き合って、自分自身が望むことの輪郭をはっきりさせていくことが重要です。
そして、それを自分の職場でしっかり上司や先輩、同僚と共有し、互いの価値観を理解し合っていくことが必要です。
自分のキャリアを何故、周囲と共有する必要性があるのでしょうか。
それは、まだまだ医療専門職のキャリア形成は、パラダイムシフトが必要な側面があるにも関わらず、あまり手が付けられていないのです。なので、ノウハウの蓄積も不十分です。特に、理学療法士などのリハビリテーション職種は職業としての歴史もまだ若く、管理職を現在になっている層も経験値が足りていない場合も多いにあるのです。
なので、しっかり皆で話し合って多様な価値観の存在を知り、共有することによって見えてくるものがあると思っています。
特に、年代層が似通っているということがあるので、結婚、妊娠、出産や、介護、病気療養などの問題が頻発するリスクも抱えているのです。
ノウハウの蓄積や、方向性の決定について議論する時間は、多ければよいゴール設定ができる可能性が高くなっていくと思います。