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女性の職場復帰を支える最も重要なコツとは?

女性の職場復帰を支える最も重要なコツとは?

女性の職場復帰を支える最も重要なコツとは?

女性が産休・育休等から職場復帰する時に、最も必要とされるコツとはなんでしょうか?
壮絶な出産を乗り越え、初めてのことをこなしながら手探りで過ごす産前産後・育児休暇。いろいろな調整ごと等を乗り越え、いよいよ出勤していく時に、誰もが考える「職場の迷惑にならないようにしよう」。

子供の急な発熱、それによって起こる急な早退や欠勤は、働く女性にとっては職場に迷惑をかけているという気持ちとして、非常に大きなストレスになります。

また、同様に周囲も、その急な早退や欠勤の穴埋めをしながら、時にモヤモヤを抱えてしまうこともあります。

迷惑をかけないようにするために、職場復帰をする女性が一生懸命していることの中に、大きなエラーが混ざっていることがあります。

それを女性側、支える側両方の視点で解説したいと思います。

1 女性の視点-職場復帰後の女性が取るべき行動

職場復帰し、徐々に仕事を再開していく際に女性は、子供のことでお休みをしたり、ブランクの影響で今まで通りに働けないことを、後ろめたく思っていることが多いのではないでしょうか。

周囲に迷惑をかけてはいけない、かけたら白い目で見られるかもしれない、そんな思いから、できるだけ仕事を前倒しして終わらせ、自分の業務をこなそうとします。

責任感のある、誠意のある行動であると思います。

家庭と仕事を両立しているワーキングママの専売特許のように、マルチタスクができる、とか、業務のペーシングがうまくできている、といったことが言われますし、そうでなければならない、そうでなければ両立できない、といった側面もありますよね。

しかし、実際に周囲の方、両立支援をしてくださっている方が一番困るのは、「仕事を抱え込まれること」「その人しかわからない仕事があること」であることが報告されています。つまり、急な子供の発熱などで帰らなければならない時に、フォローしたくてもフォローできないため、結局フォローするにしても労力が余計にかかってしまう。

それであれば、急に帰ったとしても、何をどうするとフォローができるか、仕事が納期に間に合うかを把握できた方が良いということになりますので、大事なのは業務についての情報の共有ということになります。

職場復帰したら、どんどん周囲とコミュニケーションを取り、自分の仕事の内容や進捗状況を開示し、積極的に「ヘルプ」を出しましょう。

自分ひとりで仕事を抱え込む必要性はないのです。

まずは、部署全体の仕事がちゃんと進むことが重要、という視点を持って、自分が急に抜けることになっても、大丈夫なように情報共有をしていきます。


一生懸命業務には取り組みつつ、「情報共有までが仕事」と心がけておくとよいでしょう。

2 周囲の視点-職場復帰を支える人へ

チームの中に制限があったり、急遽早退、あるいは遅刻をする方がいると、それが長期化していれば長期化するほど、負担感が増してくると思います。

制限がある人がいても、すぐに人を増やしてもらえない職場も多いですし、日本は中小企業がほとんどですから、1名の増員は経営的にも大きな決断が必要になります。

その中で、子供の発熱で遅刻や早退、欠勤の多いスタッフがいると、どうフォローしたらよいのか、どうすれば仕事がうまく回るのか、ということに気を揉まれる方もいるのではないでしょうか。

いろいろな方がいるので、どうしても心情的にモヤモヤしてしまうこともあるでしょう。

そんな中で、「どうフォローをしたらよいのかわからない」「よい職場を作りたいが、どういう制度が必要なのか」といったお声をよく聞きます。

時間制限がある方、勤務が不安定になってしまいがちな方に対して、働きやすい環境というのは、柔軟な制度設計・運用が必要でありますが、一方で、そういった制度設計や運用について権限のない方については、どう対応してよいかわからない部分もあるのではないでしょうか。

でも、制度設計や運用に関わらなくてもできることは実はありますし、それこそが重要であります。1でも述べたように、情報共有は業務の遂行には非常に重要な視点になりますが、それは、実は業務だけのことにとどまりません。

是非、復帰したての方に、お子さんのことを聞いてあげてください。
育休中のことを聞いてあげてください。
自分が受け入れられるのか、仕事と家庭の両立ができるかどうか、不安に思っている彼女達にとっては、その声掛けは非常に重要なものになります。

周囲の方が、自分と自分の家族について関心を持ってくれている、ということは、「受け入れられている」と思うに十分な事柄です。それは、彼女達の心をずいぶんと軽くします。

また、周囲の方々自身もそれにより、彼女達を身近に感じることができ、十分なコミュニケーションをとっていくきっかけになっていくと思います。

昨今、コロナ禍もあり、雑談の時間が減ってしまっています。その影響もあり、「自分の業務だけが終わっていればよい」といったように、チームとしての視点が失われやすくなるかもしれません。

その中で、相手に関心を持つというのは、コミュニケーションの一つの大きな礎になっていくと思います。

3 職場復帰した女性と周囲の方に生まれやすいギャップ

皆さんはマズローの欲求5段階説というのをご存知でしょうか。
これは、①生理的欲求 ②安全欲求 ③所属と愛情欲求 ④自尊欲求 ⑤自己実現欲求という5つの段階が下から順に積みあがっているピラミッド型で説明をされているものです。

生理的欲求が満たされていると、安全欲求、次に所属と愛情欲求……というように満たされていくことを示しています。

出産後の女性というのは、常に寝不足で、トイレも食事もままならず、常に緊張状態にさらされていますので、実はこの生理的欲求や安全欲求に非常に障害が生じています。

出産後だっこを下ろすと赤ちゃんがなくので、立って抱っこをしゆらゆらと揺れた状態を保ちながら、片手で食べられるサンドイッチなどを何とか食べることができる……という状態は誰しも経験するのではないでしょうか。

また、姿が見えないとすぐに泣いてしまったり、追っかけてきたりするため、トイレも素早く済ませたり、あるいはトイレでも抱っこをしながら用を足すようなこともあると思います。

しかし、職場復帰して職業人としている時には、所属と愛情欲求以上のことを通常求められるんですね。

下の基本的なところも満たされていないのに、非常に高度なことを要求されているような気がしてしまう状態になります。

これが、お互いに意識できない状態で心理的によく起こるギャップです。

職場復帰をすると、自分のペースでトイレにいき、食事ができ、周囲の大人と会話ができる状態を経ることと、子供の成長に伴い徐々に女性の段階も進んできますが、特に復職してすぐの時には、お互いにギャップがあることを認識できるとよいのではないかと思います。

そうすることにより、相手とのミスコミュニケーションの原因や、モヤモヤの原因が少しだけ取り除けたり、あるいは説明ができるようになってきます。それにより、解決策も徐々に見えるようになってくるでしょう。

いかがでしたでしょうか。
女性の職場復帰を支えるコミュニケーション上のコツについてお伝えいたしました。
皆さんの明日からの職場でのコミュニケーションがよりよいものになると嬉しいです。

合わせてこちらの記事もお読みください。

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