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女性がキャリア迷子にならないための5つの極意

女性がキャリア迷子にならないための5つの極意

女性がキャリア迷子にならないための5つの極意

キャリアについては、様々な情報もありますし、現状で皆さんを取り囲む環境や状況も様々です。ロールモデルなども、参考にしようと思っても「私には当てはまらない」と考える方も多いのではないでしょうか。

女性は、ただでさえライフイベントの影響を受け、キャリアについて「自分の意のままにならない」経験を多くする傾向があります。

転職、昇格なども簡単に選べないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな女性がキャリア迷子にならないための極意を5つ、ご紹介したいと思います。
※紹介する内容は、パーソル総合研究所・法政大学 石山研究室「ミドル・シニアの躍進実態調査」を参考にしています。

1 キャリア迷子を防ぐ5つの極意

キャリア迷子にならないためには、自分自身の現状を自分で進んでいける自走力が必要ということになります。

他人任せにしては、自分自身の人生を歩めないからです。そういった自走力のある人の特徴を調査し、まとめた結果、共通して見られた5つの行動特性が浮かび上がりました。

それが「PEDAL」です。
PEDALは、「まずやってみる=Proactive」「仕事を意味づける=Explorer」「年下とうまくやる=Diversity」「自ら人と関わる=Associate」「学びを活かす=Learn」 の頭文字をとったのです。

一つ一つ、確認してみましょう。

Proactive「まずやってみる」

躍進しているミドル・シニアには、「失敗を恐れず、新しい仕事に積極的にチャレンジする」という行動特性があると報告されています。

キャリアが長くなると、良くも悪くも、仕事の習熟度が増し、この先どうすれば失敗するのか、どういう障壁が生まれてくるのか、ある程度、見通しがつくようになってきます。

そういった想定から、失敗を恐れて一歩踏み出すことが難しくなるのです。「どうせ、〇〇さんに文句を言われたりして、うまくいかない」といってことが経験からわかっているから、当たり前といっては当たり前のことかもしれません。

仕事をしていく中では、社内にある様々な障壁を乗り越えて達成していく必要性がありますので、そういった情報を「達成するための戦略を練るため」に使用できるのであればよいでしょう。一方、「失敗することに、リソースを使いたくない」という心理が働き、それが行動しない理由になってしまうのです。

行動した人、特に失敗した人をみて「それ、見たことか」「失敗することは目に見えていた」と、その予測が当たっていたことを肯定することになった経験も多いのですから。

また、技能伝承はミドル・シニアの重要な役割となってきますが、「若者に譲る」という思考が前に出過ぎると、結果として行動しないための言い訳となっている可能性もありますし、周囲からもそうみられてしまうということもあるでしょう。

こういった心理的な壁を乗り越えて、行動できる人にしか、次のステップに到達できない、というのは、理解しやすいのではないでしょうか。

Explorer「仕事を意味づける」

躍進している方には、自分が関わる仕事に対して、「外的キャリア」ではなく、「内的キャリア」に基づいて意味づけする、という行動特性があります。

外的キャリアに基づく意味づけとは、例えば、「出世や昇進に有利な仕事である」などが当てはまります。この仕事をやり遂げれば、出世に近づくが、あっちの仕事は雑用に近く、頑張っても出世のためには評価されない、といった形です。

つまり、目に見えやすい役職・ポストを基準に仕事を捉える態度を意味します。

一方、内的キャリアに基づく意味づけとは、「この仕事は社会や組織の課題をいかに解決する仕事か」「この仕事にチャレンジすることは自分の専門性にとってどんな意味があるのか」といったように、社会に対する意義・自分にとってのやりがいに基づいて仕事を捉える態度を指しています。

新人や若手であれば、上司や周囲が、担当する仕事の意味を考える機会を与えてくれることでしょう。

しかし、ミドル・シニアになるとそのような支援はなくなります。自分で考えなければならないのです。

VUCAの時代ということで、先行きは不透明であることが多いので、人情としては、すぐに結果(賃金や地位など)に結びつくもの以外について、意義を見出しにくいし、そこに対して努力を重ねていくことで、どんな意味があるのか、想定することが難しいという側面があります。

私がいる医療業界でも、すぐに身に着く徒手的な技術などに飛びつき、将来的なビジョンや、価値観を膨らませていくようなことについては無頓着であるといった声や、上位資格の取得をしても、労力の割に給与が上がらないから、と、キャリアアップを望まない人の声をよく聞くようになりました。

こういったことも、内的キャリアという観点で、仕事を意味づけることの不足を意味しているのではないか、と感じています。

Diversity「年下とうまくやる」

躍進している職業人にとって、最も重要なことは仕事の目的を達成することであり、それに無関係な仕事相手との年齢差にはこだわらない、という特徴があるそうです。

今回参考にしている調査によれば、上司の年齢が自分よりも年上から年下に逆転するのは、53.5歳だそうです。

50歳を過ぎてからは、大半が年下上司の下で仕事を進めることになる中、年下上司からの指摘を素直に聞けなかったり、仕事の進捗より年齢にこだわってしまうことは躍進のブレーキになってしまいます。

そして、年下上司にも年齢逆転に伴う配慮や遠慮があることが分かっています。受け身の姿勢で年下上司からの接触を待つのではく、よき理解者・相談役となるよう積極的にフォロワーシップを発揮することが重要です。

フォロワーシップとは、リーダーのフォロワーとして有機的に機能する人を指します。リーダーはリーダー一人ではリーダーになり得なく、有能なフォロワーがいてこそ、能力を発揮できるようになるからです。

Associate「自ら人とかかわる」

社外や他部門など多様な人とのコミュニケーションに意欲的で、積極的に自分とは異なる主張や意見を引き出し、受け止めようとする行動特性はとても重要な要素になります。

同一組織に長くいると、つい自分の行動範囲を限定したり、受け身の姿勢で周囲からの接触を待とうとしたりする傾向が見られます。

既に安定した人間関係が築けていたら、より傾向が強くなるでしょう。

こうした態度は部下や後輩にも伝播し、職場の生産性に不可欠な情報伝達が滞ってしまう恐れがあります。

この行動特性のポイントは、職場の飲み会やイベントを主体的に企画するといったことではなく、あくまで「仕事上の交流機会」を増やすということです。

特に昨今は、コロナ禍の影響もあり、コミュニケーションが希薄になりがちです。人に関わる機会が最小限となり、特に職場のコミュニケーションはテレワークの導入等により、傾向が顕著になっています。

そのような時に、仕事の意味付けなどについて、たくさんの経験を持った人が、特に若い人に対してそれを伝播させていくことができれば、非常に意味のある交流になっていくでしょう。

中には、自分が周囲に提供できる専門性や強みがすぐに思いつかない場合もあるのではないでしょうか。そういった場合には、まずは仕事上の課題を自ら周囲に発信して、年齢に関係なく、答えを求めて交流機会を増やすことも有効でしょう。

Learn「学びを活かす」

活躍している人には、「過去の経験を通じた教訓を振り返って自分の考えに昇華し、異なる場面でも適応できるように自分のノウハウにする」という行動特性があると言われています。

ここでのポイントは、「振り返り」と「抽象・概念化」です。

いくら経験が豊富であったとしても、それを振り返る術がなければ新たな場面で活用することはできません。

なぜなら、これだけ変化が激しさを増す中、過去に経験した出来事と全く同じ状況に出くわすことはそう多くないため、抽象化・概念化することで応用範囲を増やすことができるからです。

私も、医療業界にいながらキャリアコンサルタントやEAPメンタルヘルスカウンセラー資格の取得を行いましたが、こういった越境の経験は、自分自身の経験を抽象化・概念化する機会となる場面となりました。

自分が普段付き合っている人、業界では、なかなか言語化されない部分を、他分野の方、普段接しない方に接して説明する必要性が生まれることで、抽象化・概念化したり、具体的に言語化する必要性が生まれます。

これは新しい視点や学びを得るということだけでなく、自分自身の内面を表現することに非常に役立ったと実感を持っています。

2 極意を実践していくために

頭で「こうした方がいい」「実践しなくては」と思っていても、実際に行うことは容易ではありません。今まで自分自身がしてきた行動の延長線上にあること以外に行動範囲を広げることは、人によっては非常に困難さを覚えるからです。

また、周囲から見て「あの人、何か今までと変わった」と思われることを嫌う人もいるでしょう。

なので、最初は本当に小さいことからのチャレンジでも結構です。

仕事場ではなく、プライベートなところからスタートでもよいと思います。例えば、いつもと違う道を通ってみる。いつもと違うところに買い物に行ってみる。いつもと違う雑誌を買ってみる。そのくらいであれば、無理なく始められるのではないでしょうか。

まずは、小さくスタートし、徐々に仕事に活かしていってください。

行動に変化をつけることが習慣化してくると、変化することそのものを楽しむことができると思います。

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